渋野日向子、笑顔の魔法13位でも12時でも解けない 体調崩すも連続バーディー締め

 「女子ゴルフ・北海道meijiカップ・最終日」(11日、札幌国際CC島松C=パー72)

 AIG全英女子オープンで日本選手として42年ぶり2人目のメジャー優勝を果たした渋野日向子(20)=RSK山陽放送=が5バーディー、3ボギー、1ダブルボギーのイーブンパー72で駆け抜け、通算4アンダー13位で凱旋試合を終えた。前日を大きく上回る7631人のギャラリーが見守る中、17、18番を連続バーディーで締め、国内での連続イーブンパー以上ラウンド数を歴代7位の「21」に更新した。ペ・ソンウ(韓国)が通算12アンダーで並んだテレサ・ルー(台湾)とのプレーオフを制し初優勝した。

 最終18番をバーディーで締めくくった後、渋野の声はかすれていた。全英オープンから帰国後に体調を崩し、体にムチを打って出場した凱旋試合。それでも、表情は満開に咲き乱れる花々のように明るかった。通算4アンダーで13位。大健闘の3日間を終え、感謝の思いを口にした。

 「本当に優勝してからの1週間はしんどい部分もありましたが、体調を気にしてくれるギャラリーさんがたくさんいました。『風邪ひくなよ』とか『おめでとう』とか言ってくださって。来て良かったなと思いました」

 首位と5打差9位でスタート。4番でダブルボギーをたたき、悔しさをあらわにした後の5番でバーディー。ボギーの7番に続く8番ではチップインバーディーを奪う。「『なにくそっ』って気合が入るんでしょうね。その気持ちをドライバーやパターにぶつけた」。16番ボギーの後、17番パー3では1メートルにつけてスコアを戻した。

 そして、連続イーブンパー以上ラウンドの継続がかかった最終18番。「バーディーを決めないとアンダーの記録はないと分かっていたので、決めなければならないと思っていた」と3メートルを気合で沈める。「バウンスバック率」1位の勝負強さを発揮し、記録を21ラウンド連続に更新。横峯さくらと並ぶ歴代7位に浮上した。

 この日のギャラリー数は7631人で、このコースで開催される06年以降の最多記録を連日更新。3日間の合計も1万6407人となり、同じく14年間で最多の大フィーバー。「だんだんと自分がすごいことをしたんだと実感してきました」と日に焼けた頬を緩ませ、前を見つめた。

 次週はNEC軽井沢72ゴルフトーナメントに出場予定。スマイルシンデレラはつかの間の休息を挟み、再び芝に戻る。プレッシャーは感じない。日本中に元気を届けるため、笑顔で夢を追い続ける。

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