文字サイズ

石川遼、国内三大大会初V 奇跡の7打差大逆転で歓喜の雄叫び

 最終日、プレーオフでウイニングパットを沈め大喜びの石川遼(共同)
 トロフィーを手にし喜ぶ石川遼
2枚2枚

 「男子ゴルフ・日本プロ選手権・最終日」(7日、いぶすきGC=パー71)

 石川遼(27)=CASIO=が2016年8月以来、2年11カ月ぶりのツアー通算15勝目を国内三大大会初優勝で飾った。変則日程から最終日に36ホールの決勝ラウンド(R)を行い、石川は一時最大7打差から巻き返して通算13アンダーとして首位に並び、黄重坤(韓国)とのプレーオフ1ホール目にイーグルを奪取。1日37ホールに及ぶ大激闘を制し、奇跡的な大逆転優勝を飾った。

 3年待った織り姫に、石川はついに巡り合った。最後のパットはピン左4メートル。読みにくいラインだったが、石川は「最後にカップ1~2個分、必ず右に曲がる」と直感した。強めに打ち出した球はそのイメージ通りの軌跡を描き、真ん中から沈んだ。「こんなウイニングパットを打てるなんて、信じられない。今までの優勝で一番興奮した」。勝利との間に横たわっていた天の川を渡りきり、右手を突き上げて雄叫びを上げた。

 最終日を首位で迎えたが、最初の第3Rの前半にアイアンショットを引っ掛けるミスを連発。5番と6番を連続ダブルボギーにした。首位との差は一時は7に広がったが、最終Rの15番を終えた段階で黄重坤と3打差まで詰めていた。それでも「残りは3ホールしかない」と、あきらめの気持ちがよぎった。

 ところが、ここから信じられない出来事が続いた。16番を取って2打差になった後、17番パー3で黄重坤の第1打がグリーンから下り斜面に乗って池に転がり落ち、ダブルボギーになった。これで漂っていた石川惜敗の空気が一変。2人が首位に並び、18番を使ってのプレーオフへ突入した。

 1打目。石川は「同じ場所から第2打を打てば、ショットの精度の高い重坤にかなわない」と、OBのある右側からドライバーでフックさせて距離を稼ごうとした。だが、打球は思ったほどには曲がらず、そのままラフへ…と思った瞬間、大きな音を立ててはずんだ。アスファルトのカート道に当たり、しかも左へはねて、狙いよりも30ヤード前、黄重坤のボールより50ヤードも前のフェアウエーに出た。残り200ヤードの第2打は5番アイアンでショット。まるでひこ星に会いたい織り姫がいたずらをしたような、奇跡のドライバーショットだった。

 大会前から九州南部に降り続いた豪雨により、会場のある指宿市も避難勧告が出され、石川は選手会長として中止を主催者に進言した。決行が決まったときは「いつも以上に盛り上げないと」と踏ん張り、初日から首位に立った。大会は3日間に短縮され、観戦に来たくても来られない人もいたが、4月のマスターズでのタイガー・ウッズ(米国)に続く復活優勝は、多くの人の心に響いたはずだ。

 この優勝で5年シードも獲得し、海外に再進出しやすい状況になったが、「日本で一番の富士山に登るのも素晴らしいこと。順番に山を制覇して、エベレストの頂上を目指す」という。すべての優勝セレモニーや取材を終えたとき、空には七夕の星が輝いていた。

関連ニュース

    デイリーペディア

    編集者のオススメ記事

    ゴルフ最新ニュース

    もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(ゴルフ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス