【舩越園子の目】松山を笑顔にさせた最後のティーショットでの気づき

 第3ラウンド、1番でティーショットを放つ松山英樹。通算9アンダーで7位=ミュアフィールドビレッジGC(共同)
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 「米男子ゴルフ・メモリアル・トーナメント・第3日」(2日、ミュアフィールドビレッジGC=パー72)

 3日目を1アンダーで回った松山英樹がインタビュールームにやってきた。日本メディアの取材は、まずテレビ用、次にペン記者の囲み取材の順番。テレビ用が終わり、「さあ、囲みだ」というとき、松山はそばのドアからこっそり外へ。通訳兼マネージャー氏が「ヒデキ、行っちゃった」。私たちペン記者が慌てて追いかけようとした瞬間、松山がドアを開き、「さすがにバレるか」とおどけながら登場。その場は大笑い。松山を囲む取材の場が久しぶりに穏やかな空気に包まれた。

 この日の松山は「いいところを探すのが大変なぐらいショットが悪かった。パットもちぐはぐ」と振り返る苦しい戦いだったが、それでも彼が陽気に笑い、穏やかに饒舌に語ったのは、光を見つけたことがうれしかったからではないだろうか。

 ショットもパットも苦しんだが「それでもアンダーパーで回った」。ようやく上向き始めているショットの調整加減の狂いに「最後のティーショットで気付いた。ちょうどいいところでとどめられれば、チャンスはすごく増える」。その喜びと希望が松山に笑顔をもたらし、彼の笑顔が取材の場を和ませた。みんなの笑顔から生まれ出たパワーが最終日の彼の糧にきっとなる。

(在米ゴルフジャーナリスト)

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