片山晋呉3位浮上師弟でV争い

 「男子ゴルフ・ブリヂストンオープン・第3日」(24日、袖ケ浦CC袖ケ浦=パー71)

 9位から出た片山晋呉(42)=イーグルポイントGC=が3バーディー、1ボギーの69で回り、通算7アンダーで首位と2打差の3位につけた。日大の後輩で22歳のまな弟子、堀川未来夢(みくむ)=フリー=が単独トップに再浮上し、師弟による初の同組ラウンドが最終日に実現。“師匠”はツアー通算29勝目を狙い、“弟子”は恩返しのツアー初優勝を目指す。

 師匠による見本のようなショットだった。1番パー4。片山は残り153ヤードの2打目をピンそば50センチに寄せてバーディーを決めると、球を拾い上げた左手を掲げて派手にガッツポーズした。そこからは円熟のプレーを披露。危機に陥っても淡々と脱し、少ない好機でスコアを伸ばした。

 永久シードプレーヤーを奮い立たせる新鮮な刺激もあった。9月の片山招待ネスレ日本マッチプレー選手権以降、堀川を練習ラウンドに引き連れ、指導している。日大卒業後も6畳一間の寮に住み続け、学生とともに汗を流す後輩の真摯(しんし)な姿勢に心を打たれ、「少しでも伸びるように」と、毎日のように夕食を一緒に食べながら片山流のゴルフ道を伝授してきた。

 念願の同組ラウンドは最終日最終組。片山は「(堀川が)いつ崩れるかと思って見ていたんだけどね。頑張っていてうれしい」と想定以上の活躍に笑みが絶えない。とはいえ、勝負を簡単に譲るつもりはない。プロの世界での自己表現は結果だけ。「29勝目」を師匠からの最高の教えとするつもりだ。

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