SO田村 右足で奇跡描いた 日本の司令塔が14得点の大活躍
「ラグビーW杯・1次リーグA組、日本19-12アイルランド」(28日、静岡スタジアム)
ジョセフJAPANが奇跡を起こした。A組で世界ランキング9位の日本は同2位の強豪アイルランドに19-12で逆転勝ちし、2連勝で初の決勝トーナメント進出に近づいた。日本は前回大会で優勝2度の南アフリカを破っており、2大会連続で金星を挙げた。
田村の右足から金星への奇跡が描かれた。日本の司令塔は14点を生み出した。眠気も吹っ飛ぶ快勝劇。ピッチで跳びはね、抱擁する。4年前は端役が、静岡の地で主演を演じた。ライトを浴びた背中の10番は、ひときわ大きく映えた。
「ロシア戦で不安になって、大丈夫か?という雰囲気になったが、僕たち(登録選手)31人を含めたスタッフは自分たちを信じてやってきた。信じていたのは僕らだけ。ゲームプラン通りに運べた。国民の皆さんも僕らを信じてほしい」
4年前の前回大会。非凡なパスやキックで潜在能力の高さを示したが、プレーに波があった。金星を挙げた南アフリカ戦に途中出場し歴史的勝利に貢献したが、CTBで先発したスコットランド戦では大敗。残り2試合はベンチ外だった。そして、迎えた今大会前に確信を持って言った。
「結果は絶対にベスト8。(1次リーグに)全て勝てばいける」
五郎丸からキッカーのたすきを受け継いだ。4年間-。右足にキックの感触をしつこく、しつこく、塗り重ねた。豪快だが不安定は、冷静で精密に変わった。
前半5分にPGを失敗したが、引きずらなかった。コツコツとPG4本、トライ後のゴールも1本決め、アイルランドの息の根を止めた。「プラン通り」。司令塔は、その頭脳と魂と相棒の右足でゲームを完全支配した。

