ジョセフHC「自分たちの信念貫いた」 誤算すら追い風に

 「ラグビーW杯・1次リーグA組、日本19-12アイルランド」(28日、静岡スタジアム)

 ジョセフJAPANが奇跡を起こした。A組で世界ランキング9位の日本は同2位の強豪アイルランドに19-12で逆転勝ちし、2連勝で初の決勝トーナメント進出に近づいた。日本は前回大会で優勝2度の南アフリカを破っており、2大会連続で金星を挙げた。

 ジョセフHCは拍手で迎えられて会見場に現れた。「自分たちの信念を持って貫きました。やりたいことに向かって、それがやれたのが勝因」。誇らしげに話した。

 ハマった。後半は無失点。相手の突進を2人がかりのタックルで食い止めた。「プレッシャーの中では(相手に)あるパターンがある。私たちが点数を重ねたら、そういうタックルをすると思っていた」と計算通りのプレーだったと明かした。

 誤算すら、追い風になった。WTBトゥポウの故障で急きょベンチ入りしたWTB福岡が、逆転トライ。ナンバー8マフィは前半31分に故障で退いたが、途中出場のフランカー・リーチが流れを変えた。「思ったより早い投入だったが、今思えばそれでよかった。リーチの投入で結束力が高まった」

 ニュージーランドの先住民族マオリの血を引く指揮官。開幕戦前夜、マオリのお守りの首飾りと、選手、スタッフの名前が印刷されたジャージーを手渡した。多くの国に縁を持つ選手で構成される中、「ONE TEAM」を確認するために必要な儀式だった。この日の試合前は「誰も勝つとは思ってない。誰も僕らがどんな犠牲をしてきたかも分からない。信じているのは僕たちだけ」というメッセージを英語の「俳句」に込め、選手を送り出した。

 目標の8強は現実味を帯び、さらにその上の可能性も広がった。「今はこの瞬間を楽しもうと思っています。きょう勝って、スコットランドに負けることもある。今は先のことは考えたくない。きょうはビールを飲んで、またサモア戦があります」。この夜だけは勝利の余韻に浸る。

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