厚底シューズが陸上長距離界を席巻!記録連発のヒケツは?
ナイキ社の厚底シューズが旋風を巻き起こしている。2017年に登場して以来、記録が次々と塗り替えられ、2020年は箱根駅伝の記録ラッシュで大々的に注目を浴びた。なんでそんなに記録が出るようになったの?
公開日:2020.2.16
ナイキ「ヴェイパーフライ」17年に登場以降、記録更新続く
「ヴェイパーフライ」はナイキ社が開発した厚底シューズ。
ナイキ厚底シューズの行方に「陸王」ファン注目 ネット「リアル陸王の世界だ」
ミッドソールに航空宇宙産業で使う特殊素材に由来するフォームを採用、推進力をつけるため特殊素材の間に反発力のあるスプーン状のカーボンプレートを挟み込んでいるのが特徴だ。
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◆厚底シューズを巡る経過
▼16年8月 キプチョゲ(ケニア)がナイキの発売前の製品を履く。リオデジャネイロ五輪男子マラソン優勝。
▼17年7月 ナイキが「ヴェイパーフライ(VF)」シリーズを発売。
▼18年2月 東京マラソンで設楽悠太が「VF4%」を履き、16年ぶりに日本記録を更新する2時間6分11秒をマーク。
▼18年9月 ベルリンマラソンで「VF4%フライニット」を履いたキプチョゲが2時間1分39秒の世界新記録をマーク。
▼18年10月 シカゴマラソンで「VF4%フライニット」を履いた大迫傑が2時間5分50秒を記録、設楽の日本記録を更新。
▼19年10月 VFの進化モデル「アルファフライ」を履いたキプチョゲがオーストリア・ウィーンでの非公式レースで、人類で初めて2時間を切る1時間59分40秒をマーク。(アルファフライは後に新ルールで不認可に)
▼19年10月 シカゴマラソンで女子のコスゲイ(ケニア)が「VFネクスト%」を履き、2時間14分4秒で16年ぶりに世界新記録を更新。
男女マラソンの世界記録更新もヴェイパー導入後
ケニア陸連は31日、東京五輪のマラソン代表を発表し、男子で2時間1分39秒の世界記録を持つエリウド・キプチョゲ、女子で2時間14分4秒の世界記録保持者ブリジット・コスゲイらが選ばれた。35歳のキプチョゲは五輪2連覇を狙う。
ケニア代表は世界記録保持者男女とも、東京五輪マラソン
箱根駅伝で7区間で区間新!20個の新記録飛び出す!
「箱根駅伝・復路」(3日、神奈川県箱根町芦ノ湖駐車場~東京・大手町)
箱根駅伝、厚底革命で超速 新記録20発!7区間で区間新「一つ上のステージに」
絶好の気象条件に加え、長距離界を席巻しているナイキ社の厚底シューズ「ズームXヴェイパーフライネクスト%」の影響が大きく、全10区間のうち、7区間で区間新記録が飛び出す超高速レースとなった。
各区間、往路、復路、総合記録で生まれた新記録は実に20個。青学大のVタイムは従来のものを6分46秒も更新した。
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