村上大介が逆転初V!4回転2回成功

 「フィギュアGPシリーズ第6戦・NHK杯」(29日、なみはやドーム) 

 男子フリーで、23歳の村上大介(陽進堂)がショートプログラム(SP)3位からフリー1位で逆転し、合計246・07点でGP初優勝を果たした。SP1位の無良崇人(HIROTA)は3位。女子フリーは宮原知子(大阪・関大高)が3位、村上佳菜子(中京大)は4位に終わり、日本女子としては00-01年シーズン以来、14季ぶりにGPファイナル進出を逃した。

 伏兵が栄冠をつかんだ。日本スケート連盟の強化部による推薦で出場した村上が、自身初めて挑んだという2つの4回転を両方成功させる完璧な演技を披露し、フリーの自己ベストを更新する166・39点を獲得。初のGPシリーズ優勝を成し遂げた。

 表彰台の真ん中で大粒の涙を流した。想像をはるかに超える結果に「表彰台に上がるとは思っていなかった。優勝して本当にびっくりした」と感激しきりだった。

 9歳で両親と米国に移住。米国代表として国際大会に出場したこともある。07-08年に日本に所属を移したが、12年の大会ではSP中に右肩を脱臼し途中棄権。米国で手術を受け、一時は引退まで考えた。どん底からはい上がった経験からこぼれ落ちた涙だった。

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