女子100メートル障害・福部真子 感謝のアジア制覇「1人じゃ絶対取れなかったメダル」 病抱えた現役生活に終止符も「半分以上は引退」

 「アジア大会・陸上」(27日、パロマ瑞穂スタジアム)

 女子100メートル障害決勝で福部真子(30)=日本建設工業=が12秒74で金メダル、中島ひとみ(31)=長谷川体育施設=が12秒78で銀メダルを獲得した。女子やり投げは2024年パリ五輪覇者の北口榛花(28)=JAL=が62メートル70で2位だった。男子110メートル障害決勝は村竹ラシッド(24)=JAL=が13秒29で銀メダルを獲得。マラソン競歩で男子は勝木隼人(35)=自衛隊=が3時間3分36秒で制した。男子十種競技は丸山優真(28)=住友電工=が8123点で優勝した。

 ゴールした瞬間、両手で顔を覆い、涙があふれ出した。福部はアジアの頂点に輝き、「本当に取れると思っていなかったメダル。今でもあんまり実感が湧かないのが正直なところ」と夢見心地。「1人じゃ絶対に取れなかったメダル。今まで取ってきたメダルの中で一番価値がある」と感無量だった。

 スタートから一気に前に出た。中盤から加速する。中島が猛追してきたが、意地で逃げ切りゴールに飛び込んだ。「そこからは自分のペースを崩さないことだけ考えて走った」。己を貫いて走り抜いた先に、最高の景色が待っていた。

 レース後は、「今回のアジア大会で引退を考えていた」と明かした。24年秋、リンパ節に良性の炎症が起きる「菊池病」を発症。病を抱えながらの陸上人生はいつも自分との闘いだった。「無我夢中で走り抜けた1年」だったというが、「目指しているアジア記録に対して、この2年間進めていない」。記録に挑みたい半面、突然の発熱に悩まされ、「スタートラインに立てるかどうか」の日々が苦しかった。

 まだ決断には至っていないというが、「半分以上は引退」と気持ちは決まりかけている。それでも、苦しい闘病の中での頑張りが助けになることも知った。「私が活躍することで菊池病の人が生きやすい社会になったりしたら良いなと思う」。感謝のアジア大会。最高の結果を届けた。

 ◆福部 真子(ふくべ・まこ)1995年10月28日生まれ。広島県出身。広島皆実高、日体大出。日本建設工業所属。女子100メートル障害で11~13年に全国高校総体3連覇。22年に日本選手権で初優勝し、世界選手権に初出場。24年パリ五輪代表。166センチ。

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