藤ノ川 新小結伯乃富士を圧倒 同期ながら先輩を押し出し「勝ちたかった」 幕内最年少21歳大奮闘 3勝2敗と白星先行

 「大相撲秋場所・5日目」(17日、両国国技館)

 新関脇藤ノ川は初顔の新小結伯乃富士を押し出し、3勝2敗と白星を先行させた。同期ながらアマ実績、入門後の歩みで先を行く1学年先輩を圧倒し、成長を示した。横綱大の里は過去4戦全敗(不戦敗を含む)の義ノ富士を寄り切り、連敗を免れて4勝目。大関勢は琴桜が美ノ海に押し出されて初黒星を喫し、全勝が消えた。安青錦は豪ノ山に押し倒され、3連勝から連敗。綱とりに挑む霧島は隆の勝を送り出して4勝目を挙げた。大関を狙う関脇熱海富士は小結大栄翔を押し出して4勝目。首位の1敗に9人が並んだ。

 体は小さくとも相撲は大きい。藤ノ川は頭から強く当たり、回転の速い突っ張りで土俵際に追い詰めた。いなして左ですくい、右で力強く押し出した。「ぶちかましていこうと思った。休んだら相手の相撲になる」。止まらず攻めきった。

 先代師匠で4代目藤ノ川だった森田武雄さんは「今牛若丸」と人気を集めた。八角理事長(元横綱北勝海)は「(4代目)藤ノ川に似ているんじゃない?映像でしか見たことないけど、ああいう相撲を取っている。稽古のたまもの、ファイトがあるよ」と称賛した。

 森田さんの要望もあって、昨年7月場所で6代目となった藤ノ川。新関脇は藤ノ川で4代目以来51年ぶり、京都出身で緋縅(ひおどし=後に大関)以来198年ぶり。身長177センチ、体重125キロの小兵が、偉業に花を添える奮闘ぶりだ。

 2023年1月場所初土俵の同期、伯乃富士は高校横綱、実業団横綱の実績を誇り、幕下15枚目格付け出しで7戦全勝優勝を果たし、所要1場所で新十両に昇進。新弟子時代の相撲教習場では、1学年先輩は関取として仰ぎ見る存在だった。

 「年も近いし、アマから勝ったことがない。ライバルというより、常に負けたくない気持ちでやる相手。勝ちたかったので良かった」

 そう負けん気を全開させた藤ノ川。ファン人気も既に高い。21歳の幕内最年少が存在感をさらに示していく。

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