坂本花織 引退会見で結婚サプライズ発表  「本当に(性格は)真逆の方」同い年の一般男性と5・5に 今後は指導者の道へ

結婚したことをサプライズ発表し、笑顔を見せる坂本花織(撮影・高部洋祐)
会見で涙する坂本花織
グレアム充子コーチ(左)中野園子コーチ(右)と記念写真に納まる坂本花織
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 フィギュアスケート女子の五輪2大会連続メダリストで、引退を表明していた坂本花織(26)=シスメックス=が13日、出身地の神戸市内で記者会見を開いた。神戸学院大時代に知り合った同学年の一般男性と、5日に結婚したことをサプライズで発表。会見では涙も見せながら約21年間のフィギュアスケート人生を振り返りながら、指導者への道に進む決意を口にした。

 締めの言葉を紡ぐ坂本が突如、笑みを浮かべた。会見開始から約70分が経過したときだった。「この場を借りて、もう一つご報告があります」。続く一言に、訪れた約120人の報道陣からどよめきが起こった。

 「私事ではありますが、先日結婚しました」

 大学時代に出会った同い年の一般男性と結ばれた。フィギュアスケートの関係者ではなく、5日に結婚。「本当に(性格は)真逆の方で、常に物事を冷静に考えられる人で。でも、楽しむことを忘れず一緒に面白いことをしたりしてくれる人です」。人柄を語りながら照れ笑いを浮かべる姿は、幸せオーラで満ちあふれていた。

 白いスーツに身を包んで臨んだ引退会見。冒頭に約3分間のVTRが流れ、母からのメッセージも映し出された。目を潤ませ、涙が頰を伝い「すごくうれしい」と声を震わせた。

 4歳で競技を始め、地元の神戸を一度も出ることなく現役生活を貫いた。「神戸から離れなかったというか、離れられなかった。中野先生、グレアム先生を超える先生がいなかった」。技術指導もさることながら、立ち居振る舞いや礼儀について口酸っぱく指導を受けた中野園子コーチ(73)、グレアム充子コーチ(66)に感謝した。「世に出ても恥ずかしくないように育ててもらったので、何とかまともに生きていけている」と、競技を通して人として大きく成長した。

 フィギュアスケートの日本女子では初となる、冬季五輪3大会出場を果たした。17歳で初めて挑み、団体と合わせて最多4個のメダルを獲得。頂点には届かなかった大舞台を、一言で例えるならば『守り』と表現した。

 「どうしてもここでミスしたくない気持ちが一番出てしまう大会。過去3大会、攻めきれずに終わってしまったかな」。笑顔の裏で涙を流すことも多かった現役生活。「たくさんの感情に動かされて、結果に一喜一憂することが多かった。現役で一生懸命練習するのは青春なんだな、と感じている」と苦楽の日々が、今はかけがえのないものとなった。

 長きにわたって日本のフィギュアスケート界をけん引し、ユーモアたっぷりの気さくな人柄でファンを魅了した。今後はアイスショーに出演しながら練習拠点とした神戸市内のクラブなどで後進の育成に励み、中野コーチの元で指導者への道に進む。「技術だけでなく、人間性の部分も伝えられたらと思っている。(スケートは)楽しいんだよ、ということを伝えていきたい」。一時代を築いた氷上のスターの“血”は次世代に受け継がれていく。

 ◆坂本花織(さかもと・かおり)2000年4月9日、神戸市出身。4歳でフィギュアスケートを始めた。神戸野田高に進学し、16歳で全日本ジュニア選手権初優勝。17歳のときに初出場の四大陸選手権を制した。五輪は初出場の18年平昌大会で6位に入った。神戸学院大に進み、22年北京大会で銅メダル、ミラノ・コルティナ大会では銀メダルを獲得した。団体では日本の2大会連続の銀メダルに貢献した。世界選手権は日本勢最多の4度制覇。23年にGPファイナルで初優勝を果たした。全日本選手権で5連覇を含む6度優勝。159センチ。

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