堀島行真 W杯開幕戦V 悲願の五輪金へ弾み「どうやって金メダリストになれるかを探っていきたい」
「フリースタイルスキー・モーグル・W杯」(7日、ルカ)
モーグルの今季開幕戦が行われ、男子で3月の世界選手権覇者の堀島行真(27)=トヨタ自動車=が83・48点で制し、通算23勝目を挙げた。ミラノ・コルティナ五輪シーズン初戦で弾みがつく勝利となった。藤木豪心(イマトク)は予選落ちした。女子は8位の冨高日向子(多摩大ク)が日本勢最高で、藤木日菜(武庫川女大大学院)は14位。テス・ジョンソン(米国)が通算3勝目を挙げた。
ミラノ・コルティナ五輪シーズンの開幕戦で、堀島が好発進した。「滑りの感触もあまり良くなかった」というが、決勝2回目に高難度の空中技をそろえ、エアでトップの18・49点を出す勝負強さを発揮。「最後は全力を尽くして、勝てて本当にうれしい」と安堵(あんど)した。
第1エアは1回目に膝が曲がった伸身後方1回宙返り2回ひねりを修正。第2エアは「出来は60、70%」と言いながらも、五輪表彰台への武器とするコーク1440(軸をずらした4回転)をただ一人成功させた。
1・01点差で2位だった北京五輪王者、バルベリ(スウェーデン)のターン点とタイム点は2回目に進んだ6人でトップだった。堀島がエアで築いた1・46点がものをいい「バルベリのあの滑りでも1440があれば勝てる」と自信を深めた。
3月の世界選手権で痛めた左膝も順調に回復しているようだ。初戦から強さを見せつけた北京五輪銅メダリストは「どうやって金メダリストになれるかを探っていきたい」と口元を引き締めた。悲願達成に燃えるエースに慢心はない。





