フォルティウスの日本が五輪切符へ好発進 8-4 最大のライバル米国に快勝、世界選手権で敗れた相手に雪辱 五輪世界最終予選が開幕

 女子1次Lで米国に勝利し、近江谷(左)と抱き合うフォルティウスの吉村(共同)
 女子1次Lで米国に勝利し、観客に手を振るフォルティウスの(左から)近江谷、小谷、吉村、小野寺(共同)
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 「カーリング女子・ミラノ・コルティナ五輪世界最終予選・1次リーグ、日本8-4米国」(5日、ケロウナ)

 残り2つの五輪出場権をかけた戦いが開幕し、世界ランキング10位でフォルティウスの日本が、同19位で最大のライバル、米国に快勝発進した。3月の世界選手権で敗れた難敵を下し、日本女子として8大会連続の五輪出場へ好発進を決めた。

 日本は第1エンドから幸先よく2点を奪取。その後は点を取り合う一進一退の攻防が続いた。第7エンドには3点を奪われるピンチを背負ったが、スキップ吉村紗也香がダブルテイクアウト(相手の2つの石をはじき出すこと)を成功。勢いをつかむと、第9エンドには2点を奪って3点差をつけ、最終第10エンドで1点をスチールした。

 試合後、吉村は「第1エンドから2点を取ることができて常にリードする展開を作れていた。初戦から一つ一つのショットも決まっていた。その中でも課題が見えたので、この後しっかりミーティングをして次に向けてまた頑張っていく」と話した。

 第7エンドのダブルテイクアウトについては「角度的には当たる位置は見えていたので、あそこはもう思いっきり投げた。いけるという自信があった」と胸を張った。

 悲願の五輪出場を目指すフォルティウス。9月の日本代表候補決定戦では、五輪2大会連続メダルのロコ・ソラーレと、SC軽井沢クとの三つどもえ戦を制し、代表入りを決めた。今秋には2カ月の海外遠征を行い、今大会の試合会場で氷の感触を確認するなど万全の準備を進めてきた。学生時代から数えて5度目の五輪挑戦となる吉村は、「みんなで力を合わせて、残り2つの五輪枠を勝ち取って五輪につなげたい。必ずオリンピアンになって帰ってきます」と意気込んでいた。

 ◇カーリングのミラノ・コルティナ五輪への道 男子、女子、混合ダブルスの3種目が行われ、それぞれ10カ国が出場できる直近2大会の世界選手権の成績によって女子は開催国のイタリアを含めて8カ国(カナダ、スイス、韓国、スウェーデン、デンマーク、イギリス、中国)が決まっている。残り2枠は五輪最終予選で争う。1次リーグは出場全8チームが総当たりで戦い、上位3チームによる決勝2試合の結果で決定する。

 ◇フォルティウス 北海道札幌市を拠点に、2011年4月にチームが結成された。13年五輪世界最終予選を勝ち抜き、14年ソチ五輪に出場。日本選手権は15年、21年、25年大会を制した。チーム名はラテン語で「より強く」を意味する。11~21年は北海道銀行がスポンサーを務めた。ロゴは緑、青、白の3色を使用した四つ葉のクローバーがモチーフ。それぞれ豊かな木々、大いなる海、そして雪の北海道の大自然を表している。

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