橋本大輝が圧巻3連覇「自分を信じて演技できた」内村航平以来史上2人目の快挙 最後は完璧な鉄棒、着地もピタリ ライバル張博恒、岡慎之助らとの争い制す 岡は床のミス響き5位
「体操・世界選手権」(22日、ジャカルタ)
男子個人総合決勝が行われ、20年東京五輪王者の橋本大輝(24)=日本生命・セントラルスポーツ=が6種目合計85・131点で、09、10、11、13、14、15年大会で6連覇した内村航平以来史上2人目の3連覇を達成した。初出場の24年パリ五輪王者の岡慎之助(21)=徳洲会=は床でミスが出て、5位。メダルには届かなかった。
予選をトップ通過した橋本は最初の種目の床で雄大な演技をみせ全体1位の14・000点をマークすると、あん馬、つり輪もまとめきり、前半3種目で3位につけた。21年王者の張博恒(中国)、岡との争いとなったが、後半は跳馬で全体1位の14・466点、平行棒で全体3位の14・433点とハイスコアを並べ、岡、張にミスが出て、最終種目を残して2位張に約0・4点差をつけてトップに。得意の鉄棒ではコールマン、カッシーナ、リューキンと離れ技を次々と決め、最後は着地もピタリ。全体1位の14・700点をマークし、優勝を決めた。
橋本は昨年のパリ五輪では直前の怪我の影響もあり、6位に終わった。後輩の岡が頂点に立ち、国内に五輪王者が2人という状況で国内予選から切磋琢磨しながら、技を磨いてきたが、再び世界一の称号をつかみ取った。
優勝インタビューで橋本は「本当にきょうは粘り勝ち。最後の最後まで自分を信じて演技できた。最後の着地は気持ちよかったです。車輪回している時に、これで着地を決めたら格好いいなと思っていた。最高の演技だったなと思います」と充実の表情で振り返った。 種目別鉄棒の決勝も残っており「種目別の鉄棒あるので、金メダルを目指していきたい」と、2冠を見据えた。
◇橋本大輝(はしもと・だいき)2001年8月7日、千葉県成田市出身。2人の兄の後を追い、6歳のときに佐原ジュニア体操クラブで。廃校を改造した体育館でのびのび技を磨いていた。佐原ジュニア体操クラブから市船橋高、順大を経てセントラルスポーツへ。今年4月にプロに転向し、日本生命、セントラルスポーツと所属契約を結んだ。身長166センチ、体重57キロ。家族は両親と2人の兄。




