大の里 不戦勝で賜杯王手 豊昇龍と横綱同士では初顔合わせ「超えなければいけない相手」

 勝ち名乗りを受ける大の里(撮影・佐藤厚)
 琴桜が休場し、大の里の不戦勝となった
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 「大相撲秋場所・14日目」(27日、両国国技館)

 横綱豊昇龍が立ち合いの変化で関脇若隆景をはたき込み、12勝目を挙げた。先に大関琴桜の休場で横綱大の里は13勝としていただけに、不戦勝で優勝が決まる超異例の事態を免れた。

 大の里は東の支度部屋奥に座り、テレビ画面を凝視した。豊昇龍が立ち合いの変化で勝つ瞬間を見届けると、表情を全く変えず風呂場に向かった。横綱初優勝は千秋楽に持ち越しとなった。

 朝稽古では立ち合いの確認、てっぽうなどで汗をかいていた大の里。琴桜の休場は「会場に着いて知りました」。支度部屋では所在なげにあぐらをかくなどし、出番前に軽く体を動かして不戦勝の勝ち名乗りを受けた。

 千秋楽で大関千代大海が休場し、横綱白鵬が5度目の優勝を決めた2007年九州場所があるが、自身が不戦勝で相撲を取らず賜杯が転がり込めば、極めて異例の事態だった。大の里は「しっかりまた明日、集中して頑張る」と語った。

 この白星で年間60勝に到達。若隆景、霧島と16勝差がついて逆転されなくなり、早くも年間最多勝が決定。今年の顔であることを証明した。

 両横綱が1差で優勝を争い千秋楽結びの一番に臨むのは、19年名古屋場所の白鵬、鶴竜以来。名古屋場所は豊昇龍が途中休場。横綱同士としての初対戦は、ともに昇進後初優勝がかかる。

 横綱昇進を決めた今年夏場所は、全勝優勝をかけた千秋楽で敗れた。過去2勝6敗(不戦勝1)と苦手にしており「超えなければならない相手」と捉える豊昇龍との大一番は望むところだろう。大の里は「しっかり自分のやるべきことをやって集中していきたい」と言い残し、国技館を後にした。

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