藤井菜々子が亡きコーチへ捧げる銅メダル「川越さんの思いを背負って歩くことができた」1カ月前に急逝

 「陸上・世界選手権・女子20キロ競歩」(20日、国立競技場)

 日本記録保持者の藤井菜々子(26)=エディオン=は、左胸に喪章をつけて臨み銅メダル。女子20キロ競歩でのメダルは、五輪、世界選手権を通じて日本勢初の快挙となった。「先月、川越さんのこともあって、そこでメダルを絶対取りたいという気持ちになった。気持ちの大きさが違ったなと思っていて、それが結果につながった」と振り返った。

 エディオンの元監督で8月22日に亡くなった川越学さん(享年63)の思いを胸にスタートを切った。約1カ月前の突然の訃報に藤井は「急なことで私もたくさん後悔して。苦しい思いでスタートラインに立った」と語る。しかし、「きっと川越さんは、私が落ち込むよりも元気に歩いている姿を見守ってくださると思っている。『そっちの方が絶対喜ぶ』と周りの方も言ってくださった」。レースの最中も左胸の喪章を確認し「思いを持って歩くことができた」と力を得た。

 「コーチなんですけど、お父さんみたい」という存在。いつでも「大丈夫だから」と安心させてくれた。レース前にはいつも、声を聞いてからスタートラインに立っており「今回ないのは心細くて難しかった」と言うが、「川越さんの分までというのはおこがましいけど、川越さんの思いを背負って歩くことができた」と胸を張った。

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