世界陸上 村竹ラシッドがスタンドに謝罪 強い思いを象徴した涙のワンシーン「みんなと一緒に喜びたかった」レース後に号泣

 「陸上・世界選手権・男子110メートル障害決勝」(16日、国立競技場)

 男子110メートル障害決勝で昨夏のパリ五輪5位の村竹ラシッド(23)=JAL=は13秒18の5位で、メダル獲得はならなかった。

 レース後、日の丸に身を包んだ村竹はややひきつったような表情を浮かべた。そしてスタンドに向かって両手を合わせ、頭を下げた。「1人のアスリートとして本当に幸せです。だからメダルを取ってみんなと一緒に喜びたかったんですけど」。そう語ると涙が止まらなかった。

 メダルを視界に捉えていた中、パリ五輪と同じ5位。「本当にメダルを取ってやるんだと練習を積み重ねてきた。メダルを取る根拠を積み上げてきたつもりだったけど、何が足りなかったんだろうって」と言う。「今日の結果も踏まえて自分の実力だと認めることから始めないといけない。何年かかっても、この脚が許す限りメダルを目指し続けたい」。アスリートとしての強い思いがにじんだワンシーンだった。

 ◆村竹ラシッド(むらたけ・らしっど)2002年2月6日生まれ。千葉県松戸市出身。父はトーゴ人。小学5年から陸上を始め、松戸国際高を経て順大卒。24年パリ五輪では110メートル障害で日本人初の決勝進出を果たし、5位入賞。今年5月のアジア選手権では金メダルを獲得した。同8月のナイトゲームズ・イン福井で12秒92の日本新記録樹立。179センチ、76キロ。

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