世界陸上 35キロ競歩でアクシデント続出 高温多湿が影響か 金メダルのダンフィー「今までで一番きついレース」川野は倒れ込んでけいれんの症状 直前にスタート時間変更も
「陸上・世界選手権・35キロ競歩」(13日、国立競技場周回コース)
スタート時間が30分早まった中、有力選手にアクシデントが続出した。
高温多湿のレース状況の中、金メダルを獲得したカナダのダンフィーは「今までで経験した中で一番きついレースだった」と明かした。ラスト1周となったところで左太もも裏をつってしまうアクシデントが発生。それでも懸命に歩き「周りの応援全ての人たちへの感謝を含めて歩ききることができた」と喜びをにじませた。
30キロ地点までトップを歩いていた川野は、レース中盤に左胸を押さえて立ち止まるアクシデントが発生。ラスト1周はスピードが落ちてしまい18位でゴールした。スタンドに向かって一礼した直後、左胸を押さえてその場に倒れ込み、けいれんの症状が発生。慌てて医療スタッフが駆けつけた。
26位に終わった丸尾知司(愛知製鋼)も「自分の体に異変が起こって、ペースアップできなかった。体が痙り始めた。給水の量が取れてなかったのかな」と明かし、「ちょっとかなり、蒸してる状況ではありました」と明かした。
東京2025世界陸上財団は大会2日前に競歩・マラソンなどロード種目のスタート時間変更を発表。いずれも30分繰り上げることを決めていた。
いずれも最高気温35度前後の予報が出ており「例年は暑さが和らぐはずの9月中旬にもかかわらず、今年は真夏並みの暑さが続いています。こうした状況を受け、世界陸連と世界陸上財団はWA医科学部門と協議のうえ、アスリートの健康と安全を最優先し、スタート時間を早める変更を決定しました」と説明した。
世界陸上を巡っては、日本の夏の暑さが考慮され、史上2番目に遅い今大会の日程が決まったが、今年は想定以上の残暑となっており、選手への影響が懸念されていた。




