20キロ競歩で銀の池田向希 50キロ代表・川野に渡したメダルのバトン
「東京五輪・陸上男子20キロ競歩」(5日、札幌大通公園発着)
男子20キロ競歩で同種目初のメダル獲得と同時に、日本競歩界で初の複数メダルの獲得となった。19年ドーハ世界選手権6位の池田向希(23)=旭化成=が1時間21分14秒で銀メダル、同世界選手権覇者の山西利和(25)=愛知製鋼=が1時間21分28秒で銅メダルを獲得した。
池田は浜松日体高時代、長距離もこなしていた。もっとも、伸び悩み、2年生のときにインターハイ予選の東海大会に出場できたことで競歩一本に絞った。3年生のときにはインターハイに出場できたが、アクシデントに見舞われた。
予選で足の裏のマメがつぶれてしまい、シューズが血だらけになった。翌日の決勝は血に染まった同じシューズで歩き、5位に入った。そのときのシューズは袋に入れ、浜松の実家の部屋に置いてある。それを眺めては今でも悔しさを思い出す。
東洋大に入学したときはマネジャー兼務。ほかの選手とは力の差があったものの、12年ロンドン五輪から競歩五輪代表を生み出し続ける強豪校の門をたたいた。支えになった一人が、50キロの東京五輪代表の川野将虎。寮では同部屋だった。
五輪代表を決めた20年3月の全日本能美大会。レース当日の朝、先に五輪代表を決めていた川野から「頑張れ」とメッセージが届いた。今回は先に池田が銀メダルを獲得。今度は相棒にメダルのバトンを受け渡す。(デイリースポーツ・高橋伯弥)
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