28年ロス五輪で会場に企業名 命名権を初導入!バレー会場「ホンダ・センター」呼称そのまま 商業モデル、大きな転換点に
2028年ロサンゼルス五輪・パラリンピック組織委員会は14日、企業名の入った競技会場の呼称を認めると発表した。国際オリンピック委員会(IOC)や組織委のスポンサーが命名権を取得できる仕組みを史上初めて導入し、収益向上を図る。これまでは、競技会場に広告掲示を認めない「クリーンベニュー」が原則だった。
2028年ロサンゼルス大会は、五輪ビジネスの大きな転換点となる。スポンサー企業が命名権を保有している施設は、大会中もそのまま呼称を使うことが可能。例えば、五輪でバレーボール会場となる施設は、組織委の最高位スポンサー、ホンダが命名権を取得しており、大会中も「ホンダ・センター」の呼称が使われる。
五輪の競技会場は「クリーンベニュー」として広告の掲示を認めないのが原則だった。従来は、21年東京五輪で「味の素スタジアム」が「東京スタジアム」と表記されるなど、企業名のない施設名を使っていた。企業名が入った呼称を容認するのは史上初めてで、規制緩和によって大幅な収入増が見込まれる。
五輪スポンサーに限った措置。今後、最大19の仮設会場も命名権販売の対象とする。組織委のワッサーマン会長は「大会の重要な収益源となるだけでなく、五輪運動に新たな商業モデルをもたらす」と述べた。
ロサンゼルスは前回開催した1984年大会で、公費に頼らず民間企業からの協賛金収入を柱とし、大会の黒字化に成功した。五輪の新たなビジネスモデルを確立した大会として知られる。スポーツ施設の命名権ビジネスは米国が先駆けとされ、大リーグやプロバスケットボールNBAなど多くの施設で導入されている。





