大鵬さんに「お墓参りをして報告に」大嶽部屋の今後決まり、大鵬さんの孫・夢道鵬「変わらず相撲に集中できる」
大相撲の大嶽部屋は5日、秋場所(9月14日初日、両国国技館)に向けて稽古を再開。夏巡業に参加中の幕内王鵬らを除く所属力士が四股、すり足、立ち合いの確認などで汗を流した。
東京・江東区の部屋は、歴代2位の優勝32度を誇り、一代年寄を贈られた元横綱の大鵬親方が1971年に二所ノ関部屋から独立して興した大鵬部屋が源流。当主交代を経て2010年に継承した大嶽親方(元十両大竜)は、9月30日に65歳の定年を迎える。これに伴い、7月31日の日本相撲協会の理事会で、熊ケ谷親方(元幕内玉飛鳥)が9月29日付で継承することが決まっていた。
力士の生活環境は現状と変わらず、片男波部屋の部屋付き親方である熊ケ谷親方を新師匠として迎える形になる。大嶽親方は「部屋がこれまで通り残るのが一番。力士にとっても環境が変わらず良かった」と語った。二所ノ関一門で新師匠を探す過程では、さまざまな推測、臆測が発生したという。弟子に今回の決定を伝えた際は「いろいろな噂が耳に入って不安でした」と聞かされた。
定年後は再雇用制度を用いて、熊ケ谷親方と名跡を交換して部屋付き親方につく大嶽親方。「力士はこれで気持ちも切り替わると思います。相撲を取る環境を充実させていくつもりです」と語った。
大鵬さんの孫で、王鵬、幕下納谷の弟である夢道鵬は「これまでと変わらず、今まで通り、しっかり相撲に集中できる」と今回の決定を歓迎。名古屋場所は西幕下2枚目で3勝4敗と負け越したが、新十両で臨んだ夏場所以来の関取復帰に向け「全部勝つつもりで準備したい」と汗を拭った。
「大嶽部屋」とともに「大鵬道場」の看板がかけられた玄関。大鵬さんの弟子だった大嶽親方は「お墓参りをして報告に行きますよ」と話していた。





