JOC新会長に橋本聖子氏 初の女性トップ 理事会開始から異例の3時間半…田嶋氏らとの会長選制す
日本オリンピック委員会(JOC)は26日、都内で評議員会と臨時理事会を開いて役員を改選し、夏冬合わせて日本女子最多7度の五輪に出場し、東京五輪・パラリンピック組織委員会会長を務めた橋本聖子氏(60)を新会長に選出した。初の女性トップで、任期は2年。2019年から会長を務め、3季目の2023年10月から頸椎(けいつい)損傷で長期療養している山下泰裕氏(68)は本人からの申し出があり、任期満了で退任した。
午後2時半から行われた評議員会では、30人を新理事に選出。その後に行われた臨時理事会で、新理事の互選により新会長が決定した。
これまでは事前に候補者が1人に絞られてから評議員会と臨時理事会を迎えていたが、今回の会長選は日本サッカー協会(JFA)前会長の田嶋幸三氏(67)などが候補に挙がるなど一本化ができず、難航していた。この日の臨時理事会は午後4時半の開始から、約3時間半の異例の長さとなった。理事会を終えた田嶋氏は「皆さんの話し合いで決めたこと」と話すにとどめた。
新理事には、柔道男子で五輪金メダリストの井上康生氏(47)、カヌー男子の五輪5大会連続出場で現役の羽根田卓也(37)=ミキハウス=、前副会長で会長職を代行していた三屋裕子氏(66)らが名を連ねた。
◆橋本聖子(はしもと・せいこ)1964年10月5日、北海道出身。64年東京五輪の直前に生まれ、聖火にちなんで「聖子」と名付けられた。3歳でスケートを始め、冬季五輪は84年サラエボから4大会に出場し、92年アルベールビルでは女子1500メートルで銅メダル。夏季五輪も自転車で3大会に出場し、冬夏計7度出場。96年の引退後は、日本スケート連盟会長やJOC強化本部長などを歴任した。95年参院選比例区で自民党から出馬し初当選し、19年9月の安倍改造内閣で初入閣。現在は参院議員。東京五輪・パラリンピック組織委員会の会長も務めた。





