新横綱大の里が口上で用いた「唯一無二」その言葉の成り立ちとは、父親が明かす
大相撲の新横綱大の里(24)=二所ノ関=が28日、茨城・阿見町の部屋で昇進伝達式に臨んだ。注目の口上では「謹んで、お受けいたします。横綱の地位を汚さぬよう、稽古に精進し、唯一無二の横綱を目指します。本日はありがとうございました」と述べた。
大関昇進の口上でも使用した「唯一無二」。26日の会見では使わない意向を示していた。大の里は「自分自身考えて、本当にこの言葉しかないなと思った。唯一無二の言葉を、当初は入れない予定で考えていましたけど、自分は本当この言葉がぴったりだなと思って」と明かした。
伝達式を見守った父親で会社員の中村知幸さんは「口上で使ってくれてうれしかった」と喜んだ。大の里への願いが込められ、少年時代の本人に伝えた言葉が「唯一無二」だった。
その経緯について知幸さんは「どの家庭でも子どもがいたら『この子は特別』だと思う。そんなことを思った時にふと下りてきたのが、この言葉だった。大きく出てしまったのかなあ。息子がその言葉への期待に応えてくれて、僕も仕事にせよ生活にせよ後押しされました」と語った。
所要13場所での昇進は、昭和以降で羽黒山、照国の16場所を抜いた。年6場所制が定着した1958年以降では輪島の同21場所を超えた。新入幕からの所要9場所は、大鵬の同11場所を上回った。
大の里は「まだこれからだと思っている。しっかり頑張ることが大事だと思う」「自分のスタイルを崩すことなく、大の里ということを前面に出して、口上でも言った通り、唯一無二の横綱を目指して頑張っていきたい」などと決意を語った。





