五輪3冠の岡慎之助がトップ通過 2位橋本とは0・633点の僅差 新旧王者が白熱の予選
「体操・全日本選手権」(18日、高崎アリーナ)
世界選手権(10月・ジャカルタ)代表2次選考会を兼ねて個人総合で争う大会は18日、男子予選が行われ、初優勝を目指すパリ五輪3冠の岡慎之助(21)=徳洲会=が6種目合計84・864点でトップだった。5連覇が懸かる2021年東京五輪王者の橋本大輝(日本生命・セントラルスポーツ)が0・633点差の2位。20日の決勝に進んだ30人が、最終選考会となる5月のNHK杯出場も決めた。
新旧五輪王者による白熱の争いだった。予選の最終種目を残してトップは橋本。0・500点差で追う岡が床運動の着地をぴたりと止め、14・266点を出して逆転した。「久々に痛いところがなく楽しかった。早く決勝をやりたい」と岡が笑顔で振り返れば、橋本も「巻き返す力を自分は持っている。決勝は勝ちにいく」と強気で語った。
岡は3月の大会を回避する原因となった股関節痛の影響を感じさせなかった。着地を止めれば0・10の加点が得られる新ルールを追い風に、4種目でボーナスを獲得。橋本とのデッドヒートにも「やるべきことに集中し、そこまで気にならなかった」と自然体だった。
橋本は最後のつり輪で13・133点と失速したものの、平行棒は新たに取り入れた「車輪ディアミドフ」も決めて1位の14・600点と見せ場をつくった。史上5人目の5連覇へ、岡とは0・633点の僅差。「一度負けると、また連覇をつくるのは大変。彼の演技を超え、逆転の5連覇を目指す」と闘争心を隠さなかった。





