山野辺 初土俵初勝利「緊張していた」引き技鮮やか 高祖父は第31代横綱常ノ花「実力で上がりたい」
「大相撲春場所・2日目」(10日、エディオンアリーナ大阪)
新横綱豊昇龍が若隆景を寄り切り、横綱初勝利を飾った。初日の小結阿炎戦の完敗から一転、盤石の内容だった。2大関は大の里が小結霧島を押し出して2連勝、かど番の琴桜は豪ノ山を寄り切って連敗を免れ、上位陣に土がつかなかった。また、新弟子検査の合格力士による前相撲が始まり、第31代横綱常ノ花のやしゃごにあたる山野辺(15)=出羽海=が白星デビューを飾った。
偉大な横綱の血を引く山野辺が、堂々と大相撲の初土俵を踏んだ。「緊張はしていた」とは言うものの、発展途上の体でひと回り大きい相手を淡々と引き技でさばいた。落ち着き十分の取り口で前相撲のデビュー戦を白星で飾り「引きで逃げたから次は押せるように」と控えめに振り返った。
高祖父(祖父の祖父)は、大正末期から昭和初期にかけて優勝10度を誇る第31代横綱常ノ花。約1世紀前に活躍した力士だけあって「常ノ花さんのことは分からない」という。それでも4歳から相撲を始め、中学1年時には力士になることを決意。高祖父と同じ相撲道を歩み始めた。
プロの門をたたいたからには、目標は番付の頂点だ。「おじいちゃんの地位に行きたい。話題性だけじゃなくて実力で上がりたい」と、しっかりとした向上心をのぞかせた。





