現役引退の丸山城志郎 阿部一二三へ「彼のおかげで僕の柔道人生華やか」成長させてくれた最大のライバルに感謝【一問一答】
柔道男子66キロ級で世界選手権を2度制した丸山城志郎(31)=ミキハウス=が25日、大阪府八尾市のミキハウス本社で引退会見を開いた。柔道を始めた3歳から28年の現役生活を振り返り、競技へのモチベーションを保てなくなったことを引退理由に挙げた。2020年12月に行われた東京五輪代表決定戦の死闘など、数々の名勝負を繰り広げてきた阿部一二三(パーク24)とのライバル関係にも感謝。会見の最後には天理大とミキハウスの先輩で、男子60キロ級五輪3連覇の野村忠宏氏(50)からねぎらいの花束が送られた。今後は指導者に転身する予定。
以下、丸山城志郎との一問一答。
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-一二三との戦いを振り返って。
「本当に強い選手だったけど、僕をここまで強くさせてくれた選手でもある。彼のおかげで僕の柔道人生を華やかにしてくれたけど、彼のおかげで負けを知ったというか、いろんな意味で成長できた」
-一二三と同じ世代に生まれたことを恨んだことは。
「何で同じ世代で生まれてきたんだ、正直いなかったら俺が五輪に出て優勝してるんだろうなと思っていたけど、たらればの話。彼がいるおかげで強くなって、世界選手権を2回も優勝できたので、本当に感謝している」
-柔道人生で会心の試合は。
「初めて世界一になったとき(19年世界選手権)。そこで阿部選手に直接勝って世界一になれたのは本当にうれしかったし、世界一の表彰台の景色を味わいたくて、大野先輩に聞いたりした。あの人の答えは『なったら分かるよ』と答えになっていない感じ。なってみて思ったのは、その時はうれしかったけど、次の日から次の試合を考えていたので、世界一になっても『こんなもんか』という気持ちがありましたね」




