「カーリング・日本選手権」（７日、横浜ＢＵＮＴＡＩ）

　男女２次リーグ最終戦が行われ、女子ではフォルティウスが昨年準優勝の北海道銀行を６－５で下した。同リーグ１位通過で、９日の決勝進出が決定。９月末までに開催されるミラノ・コルティナ冬季五輪代表候補決定戦への出場を懸け、大一番に臨む。２位の北海道銀行と、３位のロコ・ソラーレが８日の準決勝で対戦する。３チームは１次リーグの成績と合わせて４勝１敗で並んだが、規定により順位が決まった。優勝チームは世界選手権（３月、韓国）代表に内定する。

　悪夢を払拭した。両チーム互角の戦いが続き、５－５で迎えた最終１０エンド。フォルティウスのスキップの吉村紗也香は、ハウスにある相手の石をはじき出し、チームの最中央の石を死守した。自身のラストショットの乱れで、大逆転負けを喫した前夜のロコ・ソラーレ戦のミスを引きずらず、決勝進出をつかみ「集中力を切らさず、最後の一投まで集中できた」とうなずいた。

　五輪への思いはどのチームよりも強い。２２年北京五輪の選考では、代表候補決定戦まで出場。初日から２連勝と代表候補に王手をかけたが、その後はロコ・ソラーレにまさかの３連敗を喫し、代表にあと一歩届かなかった。チームは深く沈んだが、その後は「いつか笑える日が来る」と必死に前を向き、リベンジだけを求めて、ここまで腕を磨いてきた。

　ミラノ・コルティナ冬季五輪代表候補決定戦の出場権獲得まで残り１勝。負ければ、その道は断たれることになる。「ここまで来たら楽しんでやるだけ。堂々と粘り強く自信を持ってプレーしたい」と吉村。決勝は９日。もう悔し涙は流さない。