パリ五輪補欠決定の川内優輝が決意「全力で『補欠』として準備していきます」 陸連・瀬古リーダーは負傷抱える現状を不安視「補欠が怪我したら補欠にならない」

 「東京マラソン」(3日、東京都庁~東京駅前)

 今夏のパリ五輪代表代表選考のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)ファイナルチャレンジを兼ねて行われ、22年世界選手権代表の西山雄介(29)=トヨタ自動車=が2時間6分32秒で日本勢トップの9位となったが、MGCファイナル設定記録(2時間5分50秒)を突破できず。パリ五輪代表入りは逃した。男子で最後の1枠の五輪切符は大迫傑(32)=ナイキ=が手にすることが決まった。また、MGCで4位だった川内優輝(36)=あいおいニッセイ同和損保=が補欠に決まった。

 大会の結果を受けて、川内は自身のXを更新し、「12年前のロンドン五輪では補欠にすらなれませんでしたが、パリ五輪の補欠に決まりました。故障からの完全復帰後は今の悔しさと情けなさも力に変えて、全力で『補欠』として準備していきます」と決意をつづった。「早速、玉名市立歴史博物館こころピアの金栗四三展で、1924年のパリ五輪の展示物等も観てきました」と、気持ちを高めたようだった。

 川内はこの日、金栗杯玉名ハーフマラソンに出場し、1時間13分35秒で完走。ただ、「10キロ付近で臀部(でんぶ)の痛みが増してきて、股関節と裏腿が痺れて脚が前に出なくなってからは関門(19・6キロ71分)と収容車との闘いで、関門と闘うランナーの気持ちが分かりました」と、つづった。

 この日、東京マラソン後に取材に応じた日本陸連の瀬古利彦リーダーは「川内今日走って怪我したらしいよ。補欠が怪我したら補欠にならない。川内ずっと調子悪いんで、どこかで彼も体調を整えてくれないと」と、話した。

 川内は12年ロンドン五輪の代表選考では福岡国際で日本人トップの3位となり候補に浮上したが、翌年2月の東京マラソンで14位に終わり、落選。補欠にも選出されなかった。16年リオデジャネイロ五輪の選考では福岡国際8位、びわ湖毎日7位で代表入りはならず。21年東京五輪は苦手な暑さを理由に目指さない意向を表明していた。

 ◆マラソン・パリ五輪代表

 男子 小山直城(ホンダ)、赤﨑暁(九電工)、大迫傑(ナイキ)

 女子 鈴木優花(第一生命)、一山麻緒(資生堂)

 ※女子3枠目は名古屋ウィメンズマラソンの結果で決定。現在の一番手は前田穂南(天満屋)となっている。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス