元横綱白鵬の宮城野親方 2階級降格で平年寄に「師匠としての素養、自覚が大きく欠如」異例の処分案も発表

 日本相撲協会は23日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、宮城野親方(元横綱白鵬)に2階級降格と減俸3カ月20%の処分を課すことを決めた。弟子の幕内北青鵬が日常的に後輩力士への暴力行為を働いていたことが判明し、監督責任を問われた。委員から最下位の年寄(再雇用者の参与を除く)への降格となる。協会の処分は7段階あり、降格は解雇、引退(退職)勧告に次いで3番目に重い。

 また同協会は文書で「師匠としての素養、自覚が大きく欠如していることが理事会で確認されたため、その対処として、3月場所は所属する伊勢ケ浜一門で宮城野部屋の師匠代行を任命し、師匠代行が宮城野部屋の監督を行うこと、4月以降は、伊勢ケ浜一門が宮城野部屋を預かり、師匠・親方としての指導・教育を行う(期間未定)ことを伊勢ケ浜一門と協会執行部とで検討、3月場所後の理事会で報告することを決定し、その旨、宮城野に通知した」と発表。異例の処分案となった。

 芝田山広報部長(元横綱大乃国)によると、宮城野親方は処分通達の場で「2人の弟子を守ることができず、師匠として深く反省しています」と謝罪したという。

 引退届を提出していた北青鵬は自主引退を認めて受理したが、引退勧告相当の事案であったことを理事会で確認した。

 モンゴル出身の宮城野親方は史上最多の優勝45度。2021年9月に現役を引退し、22年7月に部屋を継承した。

 22歳の北青鵬はモンゴル生まれの札幌市育ち。身長204センチの大器で、昨年秋場所では千秋楽まで優勝を争った。1月の初場所では右膝のケガを理由に6日目から途中休場。同時に暴力疑惑が浮上し、師匠や宮城野部屋の力士が相撲協会のコンプライアンス委員会の調査を受けていた。

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