福原愛さんに東京家裁が異例の子供引き渡し保全命令 大渕弁護士は強制執行手続き明かす 引き渡し拒否なら未成年誘拐で刑事告訴も

 会見前に写真撮影に応じる江宏傑氏(右)大渕愛子弁護士(中)ら(撮影・棚橋慶太)
 大渕愛子弁護士(左)同席のもと、会見する江宏傑氏(撮影・棚橋慶太)
 会見で涙を流す江宏傑氏(撮影・棚橋慶太)
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 卓球女子12年ロンドン、16年リオデジャネイロ五輪団体メダリストの福原愛さん(34)の元夫でリオ五輪台湾代表の江宏傑氏(34)が27日、都内の日本外国特派員協会で緊急会見を開いた。大渕愛子弁護士、台湾の弁護士とともに登壇した。

 江氏は「本年7月20日、日本の裁判所の審判結果を受け取りました。福原愛さんに対し、息子を私に引き渡すように命ずる内容です。私からは、日本の裁判所が審判を出してくださったことに感謝申し上げるとともに、『早く息子に会いたい』ということを申し上げたいです。私も諦めない。早く子供に会いたいです。早く弟をお姉ちゃんに会わせたい」と、涙を浮かべながら訴えた。東京家裁での審判だという。

 江氏によると、昨年7月23日に台湾の空港で江氏が長男を福原さんに引き渡したが、1週間後から福原さんが連絡を絶ったという。面会交流期間は「夏休みが終わるまで」だったが、現在に至るまで長男には会えていないという。

 同席した大渕弁護士によると、日本の裁判所において、福原愛さんの方から親権指定の審判申し立てがなされ、江さん側も子の引き渡しを求める審判を申し立て、緊急性があることから保全の命令を求める審判も申し立てたという。1週間前の7月20日に福原さんに対して子の引き渡しを命ずる審判が出された。

 大渕弁護士は「通常の審判に加え、保全の命令も出された。ただちに子を引き渡せという、非常に珍しい。余程のことがない限り、裁判所は認めてくれない審判。福原さんはただちに子供を引き渡す必要がある。不服申し立てをするしないに関わらず、引き渡しをする必要がある」と、説明した。

 福原さん側に子供の引き渡しを求める連絡をしたが、「現在に至るまで応じるという連絡を受けていない。息子さんがどこにいるのかも分からず、大変不安に思っています」と明かし、「中止するように求めるメール、FAXを受け取ったが、その連絡にも子の引き渡しについては一切の連絡がなかった。なぜこのように江さんが会見を開かざるを得なくなっているのか。福原さんには自身の行動を振り返ってしっかり客観的に考えていただきたい」と、語った。

 さらに「強制執行の申し立てを行った。しかしながら、福原さんは日本に子供をとどめ置いてる期間に、子供を連れて複数回、シンガポールを訪れていたという情報に触れていますので、任意の引き渡しや強制執行の結果を待っていたら、出国の可能性も否定できないと考え、大変心配しています。ただ、引き渡しの強制執行は難しい。子供を傷つける面もある。引き続き、強制執行を待つと共に、任意の履行を求めていく。強制執行という形ではなく、平和に引き渡して欲しいのが江さんの強い思い。紛争がずっと続くことは望まないこと」と、21日に強制執行手続きを行っていることを明かした。仮に出国した場合については「先ほどシンガポールという名前も出たが、例えばシンガポールはハーグ条約の締結国。ハーグ条約に基づいてまず日本に戻してくれという返還命令が出て、引き渡してくれと。また手続きに時間がかかる。いつまでも江さんに子供が会えない。心配している」と語った。

 また任意の引き渡しが実現しなかった場合について、大渕弁護士は「江さんとはまだ話し合っていない」とした上で、「選択肢としては未成年者誘拐罪での告訴が考えられる」と、考えを示した。

 その上で大渕弁護士は「福原愛さんはWTT(ジャパン)のゼネラルマネージャーを務められたり、日本の上場企業の社外取締役、国内外で活躍されている。そういった立場の方がこのような行動をしていいのか、問題提起すべき事項と考えている」と、訴えた。

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