渡辺雄太、自ら企画イベントで異例の7時間 高校生に“濃密”指導「7時間でも物足りない」参加者は感激
米プロバスケットボールNBAでプレーする渡辺雄太(28)=サンズ=が15日、都内でバスケットボールクリニックを主催した。東京の高校生40人が参加し、渡辺自ら企画した技術指導や質疑応答のほか、ゲームやクイズで活躍した人には自身のシューズを景品として贈呈。さらには昼食も同席して交流した。時には自身の半生を振り返りながら熱い人生論も語りかけるなど、午前10時開始のイベントは予定から約1時間オーバーし7時間に及ぶ濃密なものとなり、参加者は一様に感激した様子だった。
現役NBAプレーヤーがあまりに熱量の高い“神イベント”をやってのけた。ずっと温めていたという主催クリニックがようやく実現し、メニューや段取りなども自ら考えて実施。「現役NBA選手のうちに1回はやりたかった。なかなか日本でNBA選手と触れ合える機会はないので、できることはたくさんあると」。技術指導はもちろん、最後に実演したシューティング練習では3Pの距離からも次々と決めて、目の前で見る世界トップ級のスキルにため息がもれた。高校バスケ部員との交流を終えた渡辺は「僕自身が一番楽しんで、純粋にバスケを楽しんでいる高校生と一緒に過ごして、初心に戻れた。逆にパワーをもらった」と笑顔で語った。
高校生にはレベルの高いNBA選手の練習や考え方も惜しみなく伝えるなど、思いを詰め込んだイベントは7時間という異例の長丁場となったが、それでも全ては収まらなかったようで「もっと細かく教えたかったが、最低限はできたかな。7時間でも物足りない」と笑った。
自身は8月25日開幕のW杯(沖縄ほか)を見据えて5日前に帰国し、今月28日から日本代表に合流する。世界大会では19年W杯で5連敗、21年東京五輪で3連敗と黒星が続いているだけに「今回も連敗するようなことがあれば代表のユニホームを脱ぐつもりでいる。それくらい今回の(W杯)代表には懸けてるものがある。今年のチームをパリ五輪に連れて行くことができなかったら(自分は)もう代表選手でいる資格はないくらいの気持ちでいる」と、代表引退も辞さない悲壮な覚悟を示した。





