大関昇進確実の霧馬山 4年ぶりに再会の両親への親孝行喜ぶ「最高です」
大相撲夏場所で11勝を挙げて大関昇進を確実にした関脇霧馬山(陸奥)が、千秋楽から一夜明けた29日、両国国技館で会見に臨んだ。重圧に打ち勝って目標を達成し「緊張もあってあまり眠れなかった。昨日は眠れました」と、ホッとしたような表情を浮かべた。
夏場所の序盤は負けを恐れるあまり、本来の相撲が取れず。それでも、部屋付きの鶴竜親方(元横綱)から「硬くなっている。いつも通りにいけ」と助言を受けると、中日の頃から思い切りのよさを取り戻した。12日目に昇進の目安だった10勝に到達。「他のことは考えずに自分の相撲をとっていけばいいと思った。いい経験になった」と、精神的に追い込まれながらの土俵から収穫も得た。
6月3日には、鶴竜親方の引退相撲が開催される。大関としての参加を望んでいた霧馬山は「約束通り、話した通りにいけました」とあいさつすると「おめでとう」と祝福されたという。「やっぱり大関という名前でいきたいって、みなさん(報道陣)にも言ったことがある。もしいけなかったら、恥ずかしいかなと思うので」と、有言実行できたことに胸をなで下ろした。
モンゴルから両親も来日。前夜に4年ぶりに再会した。大関の座を手中にしたことを報告。「2人もすごく喜びました。最高です。親孝行、お父さんお母さんに恩返ししたいって。それが一番だったので」と愛情に応えることができた喜びをかみしめた。6月には帰省も予定。「楽しみ」と心待ちにした。
31日には伝達式が行われる。注目の口上については「考えているけど、まだその時に」と内容は明かさず。「結構、練習してます。間違えるといけないので」と笑顔を見せた。