寺田明日香 今季初戦で“異例”200M挑戦 苦悶の表情「疲れたー!」課題は「苦手克服」

 「陸上・関東学連春季オープン」(17日、国立競技場)

 女子200メートルが行われ、100メートル障害で元日本記録保持者の寺田明日香(33)=ジャパンクリエイト=が24秒63(追い風0・2メートル)で1組3着だった。

 「疲れたー!」。異例の今季初戦を終え、本音が漏れ出た。実戦で200メートルに挑むのは「母に中学校で1回あるよって言われたんですけど、記憶にございませんな感じ」。慣れないカーブもあり「どうやって走っていいか分からなかった。ラスト50はこんなに疲れるのか」と苦笑いで汗をぬぐった。

 異例の挑戦は“苦手科目”の克服が目的だった。長い距離は「嫌い」だが、「長い距離を走っていた方が調子がいいと薄々気付いていて。苦手を克服していかないといけない」と出場を決意。本職の100メートル障害はハードルを飛び越える動作がある分、「純粋に走るのと違って運動時間が長い」と、より長い200メートルを走ることが生きてくるという。

 “ママさんハードラー”は「2科目合計で、算数苦手だけど国語が得意で、国語で稼いでたけど算数やらないといけないみたいな感じです」と、学生が“総合点”を上げるのと同じ状況だと説明した。「年齢もあるし、いい所を伸ばすのがかなり技術的に高いレベルになる。今まで見てなかった苦手な部分を埋めた方がトータル的には上がる」と今季の課題を掲げた。

 今後は4月の織田記念国際(広島)で100メートル障害に出場予定。8月には世界選手権(ブダペスト)も控える。200メートルについては「日本選手権の参加標準は24秒3。それぐらいで走らないと行けないと思ってたけど、これは“宿題”になるのか、このまま割り切って200メートルを引退するか」と笑った寺田。「例年の3月にしては調子がいい、ちゃんとスピードが上がってきて、丁寧に走れればそんなに難しくないと思っている」と今季へ自信をのぞかせた。

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