戦友・清水邦広、福澤達哉 藤井直伸さんとのお別れを報告「全身全霊で闘い抜いた顔をしていました」
胃がんのため、31歳で亡くなったバレーボール男子東京五輪代表の藤井直伸さんと、日本代表でともに戦った福澤達哉、清水邦広が13日、自身のインスタグラムを更新し、藤井さんとお別れしてきたことを報告した。
福澤は「今日藤井とお別れをしてきました。共に日の丸を背負い、多くの難局を乗り越えたあの時と同じように、全身全霊で闘い抜いた顔をしていました。
目を閉じれば、藤井の人懐っこい笑顔が浮かんでくる。これだけ人に好かれ、愛された選手はいないと思う。
どんな状況でも気持ちを全面に出して闘う藤井の姿は一生忘れない」と、思いを込めて綴った。
藤井さんを「日本のバレーボールを変えた男」とたたえ、「藤井が最後まで愛し続けたバレーボールの世界で、彼の遺志や功績は生き続ける」とし、「#また会おう#チャオ」と、締めくくった。
清水は「ずっと一緒に頑張ってきた藤井とお別れしてきました。
ご飯に行くのも、温泉に行くのも、遊びに行くのも、ずっと一緒にいた後輩!オリンピック中も常に隣にいてくれたよな。
バレーボールは一生懸命頑張って あとはたくさん笑ってたくさん笑ってたくさん笑って いつも笑いの中心には藤井がいた。笑いが絶えなかったよな!
悔しすぎてやりきれなくて寂しすぎだけど、みんなに思われて愛されて 最後はとてもいい顔をしてた!!
何度も何度も奇跡を起こして乗り越えて みんなに勇気を与えてくれて ありがとう。
最後まで『清水さんと一緒に温泉いかなきゃ』と言ってくれたこと忘れない。
だからまた一緒にいこな!!そしてまたバカな話して、飲んでたくさん笑お!
また会う日まで。」と、長文に思いを込めた。
藤井さんは2022年2月に自身のインスタグラムで胃がんのステージ4と医師から宣告されたことを公表。闘病中だった。前日の12日に、藤井さんの所属の東レが3月10日に死去したことを発表した。発表から一夜。バレー界は大きな悲しみに包まれており、この日、21年に藤井さんとVリーグのベストコンビに選出された李博は、自身のツイッターで「本当に毎日練習に付き合ってくれてありがとう。あの時、藤井もめげずに付き合ってくれたからこそ自分史上最高のコンビネーションが出来たと思ってる」と、感謝を伝えた。日本代表のエース、西田有志は自身のツイッターで「藤井さんには感謝してもしきれないほど面倒を見て頂きました。自分がここまで成長できているのも、結婚が出来たことも、全て藤井さんなしではこのような人生にはなっていませんでした。本当に感謝しています」とつづり、五輪で代表コーチだった全日本のフィリップ・ブラン監督はフェイスブックで「世界で最も美しいBクイック(速攻)を持っていた。東京五輪を目指すプロジェクトで重要な存在だった」と惜しんだ。
藤井さんはセッターとして、16-17年シーズンに所属の東レを8年ぶりの優勝に導いた。17年に全日本に初招集。18年アジア選手権優勝に導くなど存在感を発揮し、東京五輪代表にも選出されるなど、今後の活躍にも期待が集まっていた。
しかし、22年2月に胃がんが発覚。妻は女子元日本代表の佐藤美弥さん。2021年9月26日に結婚したばかりだった。




