「卓球・全日本選手権」（２７日、東京体育館）

　女子シングルス６回戦が行われ、前回覇者で東京五輪代表の伊藤美誠（２２）＝スターツ＝が、横井咲桜（さくら、１８）＝大阪・四天王寺高＝に１－４で敗れる波乱が起きた。序盤からミスが続き、流れをつかめないまま苦杯。第４ゲームこそ劣勢から１２－１０と挽回しストレート負けを免れたものの、苦境を打開できず力尽きた。

　日本のエースからミスを誘い続け、大金星を挙げた横井は「正直とても、自分が一番驚いている」と目を丸くし、「本当にうれしい気持ちでいっぱい」と歓喜の表情。伊藤の変幻自在なプレーを封じ切り、「できるだけ相手の嫌なところを突いて、自分にチャンスが来るようにしっかり考えたところが良かった」と胸を張った。

　初の８強入りを果たし、２８日の準々決勝は出雲美空（サンリツ）と対戦する。優勝候補の筆頭を撃破し、上昇気流に乗る１８歳は「まだまだ試合が続くので、優勝を目指して１戦１戦頑張りたい」と声を弾ませた。