17人抜き区間新の15歳 ドルーリー朱瑛里「8分台出したかった」中学は女子部員3人 主要駅伝初で衝撃走

 トロフィーを手に笑顔のドルーリー朱瑛里(撮影・石井剣太郎)
レース後、整列する岡山チーム(写真中央が3区区間新のドルーリー朱瑛里)=たけびしスタジアム京都
 3区で17人抜き、区間新記録の快走をみせたドルーリー朱瑛里
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 「全国都道府県対抗女子駅伝」(15日、たけびしスタジアム京都発着)

 3年ぶりの有観客で号砲が鳴り、中学生区間の3区(3キロ)で岡山の中学3年生、ドルーリー朱瑛里(しぇり、15)=津山鶴山中=が17人抜き、9分2秒の区間新記録樹立という驚異的な走りをみせた。中学の陸上部の女子部員はわずか3人。これまで主要な駅伝の出場経験はなく、実質的な駅伝デビューで、衝撃的な快走だった。

 38位でタスキを受け、最初の1キロを2分55秒で入ると、ただ1人別次元の走りでぐんぐん加速、17人抜きを達成し、順位を21位に押し上げた。高松望ムセンビ(13年)、南日向(19年)の持つ従来の区間記録(9分10秒)を8秒更新する9分2秒の区間新記録をマークした。現在、拓大で活躍する不破聖衣来も群馬・大類中時代に走ったが、9分14秒(区間1位)だった。レース後は「1人でも多く抜いて、岡山県チームに少しでも勢いをつけたかった」と語り、何人抜きかは「覚えてない」と苦笑い。歴史に名を刻む走りでも「8分台を出したかった」と、どん欲だ。

 NHKの実況も声を上ずらせながら「ものすごいタイムが出ました。恐るべし岡山ドルーリー!17人抜き!」と大興奮。解説を務めた元五輪代表の小林祐梨子氏も「中学生離れした異次元の走り」と評し、金哲彦氏も「フォームの完成に近い。五輪ランナーのよう」と、舌を巻いた。

 カナダ人の父と日本人の母の間に生まれ、昨年10月のU16大会女子1000メートルで、大会記録を2秒02更新する2分45秒84で優勝するなど、そのポテンシャルは着実に花開きつつある。憧れの選手に挙げる田中希実らの後継者と注目されるドルーリー。今後の走りに目が離せない。

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