橋本大輝 内村以来!五輪と世界体操の2冠達成 鍛えた着地で雪辱の「金」

 「体操・世界選手権」(4日、リバプール)

 男子個人総合決勝が行われ、昨夏の東京五輪を制した橋本大輝(21)=順大=が6種目合計87・198点で初優勝した。日本勢の金メダルは内村航平が6連覇を達成した2015年大会以来7年ぶり5人目で、五輪との両大会制覇は内村に続く2人目の快挙。谷川航(26)=セントラルスポーツ=が初のメダル獲得となる3位に入り、日本は14年大会以来のダブル表彰台。2連覇を狙った張博恒(中国)は2位だった。

 最後の鉄棒で「後方伸身2回宙返り2回ひねり降り」を完璧に決めた瞬間、橋本の頭に浮かんだのは偉大な先輩の顔だった。「着地を止めろと言われていた。(内村)航平さん、止めましたよ」。1歩に泣いた前回大会から約1年。“キング”の金言を胸に成果を発揮し、何度も両拳を突き上げた。

 張博恒に0・017点差で屈した昨秋に「勝敗を分けるのが着地だと痛感した」。バランスボールに膝立ちしながらのお手玉で体幹を強化。日々の練習で必ず基本の1回宙返りを繰り返して、理想の着地姿勢に近づけた。

 夏場は腰痛で1カ月半近く満足に動けず、今大会直前は両手首を痛めた。それでも予選で落下したあん馬は抜群の修正力でトップの14・333点。「すごく大きかった」と流れを呼び込んだ。

 五輪、世界選手権の制覇と体操界をリードする橋本。五輪3連覇が目標と公言する日本のエースは「来年は今年よりも、さらにいい演技をしたい」。王者の道を進む覚悟は固まっている。

 ◆橋本 大輝(はしもと・だいき)2001年8月1日生まれ。千葉県成田市出身。千葉・市立船橋高3年の19年に世界選手権に初出場し、団体総合で銅メダル。21年は全日本選手権、NHK杯で初優勝。19歳で迎えた東京五輪は個人総合で史上最年少王者に輝き、種目別鉄棒と合わせて2冠を達成した。昨秋の世界選手権は個人総合と種目別鉄棒で2位。今大会は団体総合「銀」に続く2個目のメダル。順天堂大。167センチ、58キロ。

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