「卓球・Ｔリーグ、琉球３－２東京」（８日、アクシオン福岡）

　男子の琉球は、９月に不倫が報じられ活動を自粛していた吉村真晴（２９）が復帰し、東京戦で今季初出場を果たした。第２試合で松島輝空（１５）に３－１で初勝利を飾ると、１ゲーム先取のビクトリーマッチにも出場し、吉田雅己（２８）に１２－１０で勝利。殊勲の２勝を挙げ、チームを３－２での勝利に導いた。報道陣の取材には応じなかったが、場内の勝利インタビューで騒動を謝罪し「卓球でまた一からリスタートしたい」と再起を誓った。

　吉村真が不倫騒動後初めてコートに立った。自ら表明していた９月末までの出場自粛から明け、まずは試合前の入場で口を真一文字に結んだ神妙な面持ちで登場。１カ月ぶりの復帰戦は第１ゲームこそミスが続いたが以降は多彩なサーブ、パワフルなフォアドライブと持ち味を発揮した。

　ビクトリーマッチにも抜てきされると、８－１０とマッチポイントを握られてから執念の４連続ポイントで逆転勝利を挙げ、ガッツポーズした後に安堵（あんど）の笑顔ものぞかせた。

　汚名返上とばかりにフル回転の活躍を見せ、観客から拍手も送られた。ヒーローインタビューに登壇すると「まずは９月に報じられたように自分のプライベートのことでお騒がせし、軽率な行動で不快な思いをさせて申し訳ない」と自ら切り出し騒動を謝罪した。

　パリ五輪出場も見据える中、「卓球を通してじゃないと恩返しできないし、今本気で卓球と向き合っている。もう一度チャンスを頂いたので全力でまた一からリスタートしたい」と再出発を誓った。