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逸ノ城 初V飾る! 47場所目の大願成就 「ここまで来られたのは夢のよう」

 宇良(下)を寄り切りで下し、12勝目を挙げた逸ノ城(撮影・佐藤厚)
 初優勝を果たし、陸奥事業部長(右)から賜杯を受ける逸ノ城
 初優勝し、記念撮影で万歳する逸ノ城。左は阿炎(代表撮影)
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 「大相撲名古屋場所・千秋楽」(24日、ドルフィンズアリーナ)

 平幕逸ノ城が12勝3敗で初優勝を飾った。宇良を寄り切って3敗を守った後、トップに並んでいた横綱照ノ富士が大関貴景勝に敗れて優勝が決まった。新入幕から47場所目の初優勝は、歴代9位のスロー記録。1972年名古屋場所で高見山が外国出身力士として初優勝してから50年の節目に、モンゴル出身の大器が賜杯に名を刻んだ。

 思いは通じた。逸ノ城がついに賜杯を手にした。宇良との本割では、張り差しで左上手を引いて盤石の寄り切り。「もう一番」と優勝決定戦に備えていた支度部屋で、照ノ富士の敗戦を見届けた。優勝インタビューで、その瞬間の心境を問われると「決まってくれて良かったです」。素直に答えて、観客を笑わせた。ただ、新入幕から8年、優勝を信じた気持ちについては「思ってました、いつかは」。言葉に力を込め、大きな拍手を浴びた。

 新入幕から一気に三役まで駆け上がった。だが、腰のヘルニアを患ってからは失速。十両にも落ちた。「歩くどころか、立つこともできない。土俵に上がれないんじゃないかという気持ちもあった」と振り返るどん底から、師匠の湊親方(元幕内湊富士)、おかみさん、部屋の力士ら周囲に支えられて回復。「ここまで来られたのは夢のよう」と初優勝の喜びをかみ締めると「みなさんのおかげ。感謝の気持ちでいっぱい」と謝意を述べた。

 昨年9月には日本国籍を取得。「三浦」は師匠の名字をもらった。「やっぱり相撲界に入って、親方にお世話になって、いろいろ教えてもらいながら今の自分があると思う」。感謝を忘れない人間的な成長も、優勝につながった。

 2010年、照ノ富士と同じ飛行機で来日。鳥取城北高からともに歩んできた盟友との優勝争いを制し「横綱は何回も優勝している。自分も優勝したいと思っていた。うれしい」と念願をかなえた。来場所の三役復帰は確実。大関の座も視野に入る。「またゼロからしっかりやるだけ」。復活した“怪物”は、まだまだ上を目指す。

 【逸ノ城アラカルト】

 ◆しこ名 逸ノ城 駿(いちのじょう・たかし=本名三浦駿)

 ◆生まれ 1993年4月7日、モンゴル・アルハンガイ出身

 ◆相撲歴 幼少期からモンゴル相撲に親しむ。2010年に来日し、相撲留学した鳥取城北高で5個のタイトルを獲得。卒業後は鳥取県体育協会に所属し、13年に実業団横綱に輝く

 ◆プロ入り後 湊部屋に入門し、14年初場所、幕下15枚目格付け出しで初土俵。同夏場所で新十両。同秋場所で新入幕。同九州場所で新三役の関脇

 ◆優勝 幕内1回、十両1回

 ◆三賞 殊勲賞3回、敢闘賞1回、金星9個

 ◆日本国籍 21年9月29日に取得。「アルタンホヤグ・イチンノロブ」から「三浦駿」に

 ◆好きな食べ物 唐揚げ、羊肉料理

 ◆趣味 映画鑑賞

 ◆愛称 イチコ

 ◆サイズ 192センチ、211キロ

 ◆得意 右四つ、寄り

 ◆家族 両親と妹、弟

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