近代五種、新種目候補SASUKEテスト 選手から好評も「手と腕がかなり厳しい」

攻略し笑顔の選手=UIPM提供
障害物に挑む選手=UIPM提供
そり立つ壁のような障害に挑む選手=UIPM提供
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 国際近代五種連合(UIPM)は28日、トルコ・アンカラで開催で新たな5番目の種目候補として、日本のTBSの人気番組で、年末の風物詩となっている「SASUKE」の障害物を採用した「忍者競争」を含めたテスト大会を実施した。

 障害物は9つで、「ロープスイング」「フレーム」「ビーター」「オーバーアンダースルー」「ホイール」、「ウォールフリップ」、「リング」、「平均台」と最後に「津波壁」とあり、「SASUKE」名物の“そり立つ壁”の簡易版のような障害が設置された。

 TBSによると、国際連合の要請に応じて4種類の番組セットを提供。テスト大会には近代五種のほか、忍者競争のアスリートも含め、19カ国100人の選手が参加した。

 障害はSASUKEの第1ステージよりも難易度は低く、UIPMのホームページによると、この日、男子のフランスの忍者競争王者のディミトリフーレスは27秒42でクリア。五種競技者ではドイツのトビアス・ヒールルが34秒でクリアしたという。

 五種競技者として参加し、テスト大会を制したジュニア女王のセレン・ガレル(トルコ)は「大変過酷でしたが、ベストを尽くした。少し不安はあったが、とても楽しかったし、エキサイティングだった」と印象を語り、ジュニア王者のセドリック・シャテリエ(フランス)は「非常に興味深かった。手と腕がかなり厳しい」としつつ「適応の時間があれば大丈夫だと思う。障害物レースの導入はいい動きだと思う」と、好印象を口にした。

 SASUKEが候補となったことを受け、SASUKEオールスターズと呼ばれる面々も反応。2度の完全制覇を誇るSASUKEくんこと森本裕介はツイッターで「『オリンピック出たら?』っていうメッセージがたくさんきてる(笑)」とつぶやき「フェンシングとか射撃があるので、さすがに専門でやってる方々には敵わないと思いますがとても夢のある話ですよね」と、今後の展開に期待。キタガワ電気店長の日置将士も「これは凄い!あんな人やこんな人がオリンピック選手になったりして。採用されますように」と期待を込めた。また、ネット上では「俺にはSASUKEしかないんです」の名言でお馴染みの「ミスターSASUKE」の異名を持つ山田勝巳待望論も。「オリンピック選手山田勝巳きたぁぁ!」「山田勝巳、日本代表監督やん」と盛り上がりをみせている。

 同連合は今年に入り、2028年ロサンゼルス五輪から馬術を除外し、新種目の候補として障害物競走を試験的に導入すると発表。テスト大会を経て、総会で正式に採用するか決定するとしている。

 近代五種は1912年のストックホルム五輪から採用され、フェンシング、競泳、射撃、ランニング、馬術で行われてきた。ただ、昨夏の東京五輪において、ドイツのコーチが馬に暴行する事件が発生した後、同連合は昨年11月に馬術の廃止を議論。当初はクロスカントリー自転車が代替競技として採用されるとみられていたが、トライアスロンとの軋轢を引き起こしかねないとの懸念から障害物競走が第1候補に挙がっていた。

 「忍者競走」は「SASUKE」から派生した米国版の「NINJA WARRIOR」など世界的にも広がりをみせており、同メディアによると10億人の視聴者がいるという。若者人気から候補として白羽の矢が立った。

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