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現役東大生・須山 白星デビュー 哲学科4年生“二足のわらじ”浴衣姿で通学

 「大相撲夏場所・3日目」(10日、両国国技館)

 前相撲が始まり、東大から初の力士となった須山(24)=本名須山穂嵩、木瀬=が初土俵で白星を挙げた。山田海(出羽海)を寄り倒し、プロとしての一歩を踏み出した。現在は文学部の4年生で、卒業予定の来春までは二足のわらじを履いて出世を目指す。幕内では平幕琴ノ若が大関御嶽海を突き落としで破り、3日連続の大関戦勝利を飾った。正代は大栄翔に、貴景勝は高安に屈し、3大関がそろって敗れた。

 拍手もない静かな国技館で、東大初の力士・須山が力強く初土俵を踏んだ。午前9時過ぎ、まばらに座った約100人の観衆が見守る中、山田海に鋭く当たると、右を差して一気に寄り倒した。「しっかり前に出ようと思った。始まったなという気持ちです」。表情を変えず、船出の一番を冷静に振り返った。

 入門して約1カ月。10日ほど前に頭を丸めた。理由は「長さがそろっている方が、まげを結いやすいと言われたので」。独自のしきたりが多い相撲界の集団生活にも「ちょっとずつ慣れてきました」と24歳の新弟子は適応中だ。大学時代は週3回の稽古も、プロは毎日あるのが当たり前。「まだちょっと大変だなと思います」と言いつつ、夜食を欠かさず、体重も約110キロと6キロ増えた。

 哲学を学ぶ文学部4年生。大学のゼミにも、浴衣姿にげたを履いて通う。「今はたぶん食堂は関係者以外ダメなんですけど『学内の方ですか』って言われて。『そうです』って言って食べました」。思わぬハプニングを明かし、笑いを誘った。両親からは「ケガしないで頑張って」という激励とともに「卒業はして」の言葉も。しばらく続く二足のわらじは簡単ではないが「頑張ろうと思ってます」と決意を示した。

 国立大出身力士は、三段目の庄司(埼玉大)以来5人目。目標のスタイルは、速く力強い元横綱日馬富士のような相撲だ。目指す番付を問われると「東大なので東大関で」と答え、少しほおを緩めた。志は高く、頭は冷静に、番付社会の荒波に立ち向かって行く。

 【須山アラカルト】

 ◆本名 須山穂嵩(すやま・ほたか)

 ◆生まれ 1997年9月23日、埼玉県ふじみ野市

 ◆学歴 市立浦和高から1浪して慶大に入学。1年時に東大を受験し、文科3類に合格した。現在は文学部人文学科哲学専修の4年生

 ◆スポーツ歴 中学時代は野球部。ポジションは外野と捕手。高校では部活動はせず。東大入学後「格闘技をやりたい」と相撲を始め、相撲部で20、21年度に主将を務めた。慶大時代にはバンドサークルに所属し、ギターを担当

 ◆好きな食べ物 スパイスカレー

 ◆趣味 読書と散歩

 ◆好きな作家 谷崎潤一郎

 ◆座右の銘 色即是空

 ◆好きな哲学者 ロバート・ノージック

 ◆サイズ 180センチ、110キロ

 ◆家族 両親と弟

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