高木菜那さん 北京五輪は「思い出すとつらい」スケート人生は「楽しいことたくさん」
18年平昌五輪女子スピードスケートの団体追い抜き、マススタートで日本女子初の2冠を達成し、先月引退を発表した高木菜那さん(29)が10日、大阪市内で不動産関連企業の第一住建の創業50周年記念イベントに登壇した。
イメージチェンジしたショートカットで「イノベ&インフルエンス会議」と銘打たれたトークセッションに参加。近大の学生社長やインフルエンサーらと新しい暮らしの形を議論し、自らは「1つの場所で効率よく練習と食事とケアができるアスリートビルディング」を提案した。現役中は部屋の中でのストレッチやクールダウンの際に、隣接する住居への騒音に気を使っていたと言い、「気兼ねせずストレッチやジャンプをしてもいいような部屋があればいい。コロナ禍で一般の方もダイエットやYouTubeで運動する人が増えている」と話した。
引退会見から1カ月。団体追い抜きのレース終盤で転倒があった北京五輪については「正直まだ整理ができているわけではない。今も北京五輪を思い出すとつらい気持ちが心を占めてしまう」と正直に話した。一方で「北京五輪だけを見れば、つらいことだったかもしれないけど、スケート人生には楽しいことやうれしいことがたくさんあった。今もつらいけど、大好きだったスケートと向き合っていきたい。そうすれば新しい自分になれる」と前向きに話していた。