51歳で引退の鉄人力士「習い事は長続きしなかった」 そんな男が36年続けた相撲道

 昭和、平成、令和と3元号に渡り大相撲の土俵で戦った唯一の力士で今年1月の初場所を最後に引退した51歳、元三段目の華吹(はなかぜ)の山口大作さんが15日、神戸市兵庫区に「ちゃんこ長 華吹」をオープンした。

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 20歳前の力士を豪快な左上手投げで転がすのが華吹さんの相撲だった。「かましてやろうかと思っていた。この人に負けたとなったら、心に残る。部屋でばかにされることあるかもしれない。そのことをその子が悔しくて、そう思われない相撲を取るようになればなと」と、若い相手にはいつも全力だった。

 組んでも寄りではなく投げた。入門時のあこがれは千代の富士。「寄ったらおもしろくない。投げたい。自分は上手投げが一番多い。千代の富士さんが絶頂の時に入ったから投げってのはかっこいいなと。投げは稽古場でもずっとやっていた」。最高位は三段目ながら、あこがれの相撲はずっと変わらなかった。

 「習い事は長続きしなかった」と言う男が相撲を誰よりも愛し、続けた。「40から50歳が早かった。年齢の意識はなかった。まわりが勝手に騒いでいる感じ。年齢は関係ない」。駆け抜けた36年の土俵人生だった。(デイリースポーツ・荒木司)

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