朝阪神は1勝6敗で終える「悪いところが出た」
「大相撲春場所・千秋楽」(27日、エディオンアリーナ大阪)
大好きな阪神タイガースをしこ名にし、自己最高位の西三段目30枚目で地元・大阪に凱旋した朝阪神(21)=高砂=が秋良(阿武松)に敗れ、1勝6敗で終えた。
押し込めず、引いたところを呼び込んで自滅。「悪いところが出た。負ける相撲」と悔しがった。
寅年の新年となった初場所は序二段で7戦全勝とし、初の優勝。3年ぶりの有観客開催となった大阪。「拍手はありがたいことに多かった」と、故郷の応援は温かかった。
ただ三段目上位の壁は厚かった。「もう一番勝ちたかったけど、簡単には無理」と力の差を体感。一方で1勝できたことは収穫。「最初の方は前に出られた。そこまで何もできない感じじゃなかった。前に出る力を付けて、またこの番付に戻ってきたい。この番付で勝ち越せるように」と、逆襲を誓った。
大阪府泉大津市出身で幼少期よりプロ野球・阪神の大ファン。18年春場所、朝塩本から「朝阪神虎吉」に改名し、4年をかけ、大きく番付を上げた。
“本家”は開幕から連敗し、「調子が悪い。開幕戦は(先発投手の)藤浪に勝たせたかった」と悔やんだ。ただ、「まだ始まってすぐなので」と前を向く。自身もタイガースもこれからだ。