「大相撲春場所・１４日目」（２６日、エディオンアリーナ大阪）

　関脇若隆景が大関貴景勝を寄り切って２敗を守った。平幕高安は大関正代にすくい投げで敗れて２敗目を喫したため、再びトップに並んだ。平幕琴ノ若は大関御嶽海を押し出して３敗をキープ。優勝争いはいずれも初優勝がかかる３人に絞られた。千秋楽は若隆景が正代、高安は阿炎、琴ノ若は豊昇龍と対戦する。

　琴ノ若が千秋楽まで初優勝のチャンスを残した。立ち合い右を差して左も差し、御嶽海の体が浮いたところを一気の押し出し。前日の正代に続き、２日連続で大関を撃破した。

　「前回（の対戦で）圧力で持っていかれたので、相手の形にさせないようにした。踏み込んで中へ入れればいいと思って取りました。自分の中ですごい自信になります」

　千秋楽は高安、若隆景が敗れて、自分が勝てば優勝決定戦にもつれ込む。この日の朝、師匠の父・佐渡ケ嶽親方（元関脇琴ノ若）から「あまり考え込まず、いい相撲を取ってこい」と励まされて気持ちが楽になった。

　「明日はまずしっかり自分の相撲を取って、それからですね」。自然体で構え、チャンスはしっかりつかみ取る。