豪裁判所がジョコビッチの入国認める 政府に即時解放命令 全豪出場は不透明

 オーストラリアの裁判所は10日、テニス男子のノバク・ジョコビッチ(34)=セルビア=の同国入国を認める判断を示し、政府に対して選手を収容先から即時に解放するよう命じた。入国を拒否し、査証(ビザ)を取り消した連邦政府の決定は「合理性がない」とした。同国の一部メディアは同日、隔離施設に収容されていたジョコビッチが解放されたと報じた。

 裁判所の判断は、ジョコビッチが主張した新型コロナウイルスワクチン接種免除の特例を事実上認めた形。現地メディアは「ジョコビッチの勝利」と伝えた。

 これに対し政府は反発。政府側の弁護士は言い渡し後、政府の裁量で査証を再び取り消すことができると主張した。自身の大会4連覇と、四大大会歴代単独最多となる21勝目が懸かる17日開幕の全豪オープンに、ジョコビッチが出場できるかは依然不透明だ。

 オーストラリアの一部メディアは、ジョコビッチが解放されたと報じた。裁判所は10日の審理に隔離施設と別の場所からオンライン参加することを認めており、同選手は既に施設を出たもようだ。

 ジョコビッチは査証取り消しを不当として撤回を求める訴えを起こしていた。弁護団は同選手のPCR検査の陽性結果が昨年12月16日に判明したと主張。これがワクチンを接種できなかった医学的な理由だと訴えていた。

 10日の審理で弁護士は、同選手がワクチン接種免除に必要な書類を持って入国したと強調。判事は「ジョコビッチ選手はこれ以上何ができたのか」と述べ、理解を示した。

 全豪を運営するオーストラリア・テニス協会とビクトリア州政府は、ジョコビッチの接種免除を許可。同選手は今月5日深夜にメルボルンに到着した。連邦政府が管轄する国境警備隊は6日、最近の感染歴があってもワクチン接種免除の対象にはならないとして、入国を拒否した。

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