日本勢初金メダルの坪井智也 引退覚悟のリングだった「日本人も勝てると実感した」

 ボクシングの男子世界選手権(ベオグラード)で日本勢初の金メダルを獲得したバンタム級の坪井智也(25)=自衛隊=とウエルター級の岡沢セオン(25)=INSPA=が11日、帰国後の隔離先からオンラインで優勝会見を行った。坪井は試合時間が岡沢より先だったため、事実上の“日本勢初”の金メダリストとなった。快挙について「世界選手権という大きな舞台だったが、メンタル的に初戦から決勝戦まですべての試合を楽しんでできたのが勝因につながった」と振り返った。

 全日本選手権4連覇の実績を持ちながら、19年のフライ級決勝で五輪銅メダルの田中亮明に惜敗。五輪を逃して「一時期はボクシングをやめようかと思った」とモチベーションを失った。しかし「こんなところでやめたら情けない。後悔すると思って1からボクシングをやり直した。(世界選手権は)引退の覚悟を持ちながら臨んだ大会だった」と背水の思いでリングに立ったという。

 今大会は、2回戦で2016年リオデジャネイロ五輪フライ級金メダルのシャホビディン・ゾイロフ(ウズベキスタン)を判定で破るなど、強豪国を次々と打ち破った。戦術の徹底が鍵だったという坪井は「どうやったら明確に試合を勝てるのか、自分自身よく感じた。日本選手が自分たちの強みを出して、どうやったら海外選手に勝てるのかと考えていけば、パリ五輪の金メダルや世界選手権、アジア大会の金メダルを日本人も持ち帰ることができると実感した」と確信。日本選手全員に自信を与える金メダルとなった。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス