駿河台大 箱根初切符 31歳“中学教師ランナー”今井隆生擁す個性派チーム悲願  

 「箱根駅伝予選会」(23日、陸上自衛隊立川駐屯地周回コース) 

 41校が参加し、各校上位10人の合計タイムで10校が本大会(2022年1月2、3日)の出場権を獲得した。31歳の今井隆生(4年)擁する駿河台大が8位に入り、悲願の箱根駅伝初出場を決めた。1位は明大。7位の中央学院大は栗原啓吾(4年)が日本人トップ、全体8位の快走で2年ぶりに箱根切符を獲得。11位の拓大は約1分差で予選落ちした。本大会は前回総合優勝の駒大を筆頭に10位までのシード校と、オープン参加の関東学生連合を加えた21チームが走る。

 駿河台大の名前が呼ばれた瞬間、歓喜が湧き上がった。8位で悲願の箱根切符を獲得。法大時代に自身も箱根を経験し、今年が就任10年目となる徳本一善監督(42)は「一つ一つ、10年間積み重ねたものの結果がようやくここで花開いた」と充実感を口にした。

 チームは個性豊かだ。最年長は31歳の今井。中学校で保健体育の教師をしていたが「自分の指導に悩んでいたところがあった」と20年4月に自己啓発等休業制度を使って休職し、同大の心理学部に編入し駅伝部に入部した。

 主将の阪本大貴(4年)を中心に箱根初出場を目指す中で「自分も厳しく言い過ぎたりとか価値観が違う」と年齢が離れていることに苦悩もあった。それでも「譲るところは譲って、譲れないところはしっかり持って。2年間、そこの軸だけはぶらさずにやってきた」と時にぶつかりながらも切磋琢磨(せっさたくま)してきた。

 この日は1時間5分53秒でチーム10番手と納得はしておらず「仲間に助けてもらった」と感謝し、年明けの本大会では「しっかりした走りをお見せできるようにもう一度頑張りたい」。指揮官も「ハッパを掛けながら最後、置き土産じゃないけど、ピシッといい締めくくり方をさせたい」と期待を寄せる。最高の仲間とともに、箱根路を駆け抜ける。

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