藤沢五月号泣 ミラクル3連勝でロコ・ソラーレ日本代表!五輪世界最終予選出場権ゲット

 喜ぶロコ・ソラーレの(右から)藤沢五月、吉田夕梨花、石崎琴美、鈴木夕湖、吉田知那美(代表撮影)
 カーリング女子日本代表決定戦第5戦。北海道銀行を下し日本代表に決まり、喜ぶロコ・ソラーレの藤沢五月(中央左)と吉田知那美(同右)、鈴木夕湖(右端)、吉田夕梨花(代表撮影)
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 「カーリング女子・北京五輪代表決定戦」(12日、稚内市みどりスポーツパーク)

 18年平昌五輪銅メダルのロコ・ソラーレが、日本選手権女王の北海道銀行との第5戦を8-6で制し、22年北京五輪を目指す日本代表に決定した。大会は3戦先勝方式で行われ、北海道銀行が開幕2連勝で王手をかけたが、ロコ・ソラーレが追いつき、第5戦も勝って勝負が決着した。ロコ・ソラーレは12月の世界最終予選(オランダ、レーワルデン)に出場し、残り3枠の五輪切符獲得を目指す。

 運命に打ち勝つ大逆転に、涙が止まらなかった。今大会2連敗スタートのロコ・ソラーレは、崖っぷちの状況から3連勝。代表切符を勝ち得ると、歓喜の声を上げ、メンバー全員で号泣した。

 有利な後攻で迎えた最終第10エンドは、ミスをすれば敗北の最終ショットを藤沢五月がど真ん中に決めた。第2戦で同様のショットを失敗して勝利を逃しただけに、「いやー緊張しました。2試合目、私が入れれば勝ちだった。“最後の試合は絶対決めたい”と投げて勝ったのが一番うれしかった」。涙が次から次にあふれた。

 立ち上がれないほど涙した吉田知那美は、「ずっと怖かった。ようやく蜘蛛(クモ)の糸が降りてきたような気持ち」と、目を赤くして笑った。

 「運がないんだったら、自分たちで運命を変えよう」-。2連敗の後、昼食を取りながら全員で決めた。プレーは悪くないのに、計測器を用いた際どい判定に負け、試合も惜しいところで敗れる。悪い流れを変えたかった。「運を変えるために本気でグーグル検索した。引っ越すとか、結婚するとか、おいしいものを食べるとか。(その中で)できそうなことは休憩中に全部やった」と吉田知。思いは届いた。第5戦では逆に計測器の判定を制して、2点を獲得。「本当に運命に勝ったなと思います」

 仲間の“魔法”も効いた。日本代表が決まる最終日。朝から緊張していた藤沢は、逆に緊張しないと駄目になるタイプという吉田知に「私の緊張をちょっと分けてあげる」と念を送ってリラックスした。メンバーからも「緊張していいよ」と声をかけられ「開き直れた」。試合では元気に声を掛け合って感情を表に出す、ロコ・ソラーレらしさが全開だった。

 北京五輪出場には、12月の世界最終予選で3位以内に入る必要がある。「他のチームの思いも全部ぶつけて臨みたい。私たちは『笑うチーム』と言われているけど、『格好悪いチーム』。チーム全員で格好悪くがむしゃらにやりたい」と藤沢。平昌五輪は銅メダルだった。再び表彰台の景色を見るために、まずは世界で結果を残す。

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