酒類販売見送り 組織委・橋本会長「アサヒビールさんも大変なご心配。同意いただいた」

 東京五輪・パラリンピック組織委員会は23日、「収容人員の50%で1万人まで」の観客上限が決まった大会における観戦者ガイドラインを公表した。会場での飲酒は全面禁止となり、アルコール飲料の持ち込みも禁止。会場内での酒類販売も見送られた。

 記者会見した橋本聖子会長(56)は「大声の抑止や安全な誘導の実現に向け、断念しなければいけないという決断に至った」と説明した。

 組織委は会場での酒類の販売を認める方向で検討していたが、新型コロナウイルス感染防止の観点から断念へと転じた。当初はアルコール飲料会社「アサヒビール」とスポンサー契約をしている配慮もあり、販売を容認する方針を固めていたが、飲食店の酒類提供が制限している中での五輪への“特別扱い”に世論が反発。断念へと追い込まれた。橋本会長は「アサヒビールさんも同じように大変なご心配をいただいていた。酒類提供の見送りも同意いただいている」と話した。

 その他、ガイドラインではマスクの持参、着用を義務付け、接触確認アプリ(COCOA)の利用を推奨。人流抑制の観点から「直行直帰」、時差来場、分散退場への協力を求めた。大声での会話や、他観客との接触行為、路上での飲食、談笑の自粛を要請した。

 入場時の体温チェックは一次検温をサーモグラフィまたは非接触型体温計で行い、37・5度以上の観客には二次検温を接触型または非接触型体温計で実施。37・5度以上の場合は入場を断る。また、マスク非着用者(乳幼児を除く)も入場を断るとされた。

 会場滞在時も、飲食は「マスク飲食」を求め、声を発する応援、タオルを振り回す応援、ハイタッチやサイン、声かけは禁止された。

 遵守事項が守られない場合は、組織委の判断により、入場拒否、退場措置がとられる。この場合、チケット代金の払い戻しはしない。

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